14インチ液晶モニタ薄型ノート DELL Inspiron 14z レビュー
「モバイルノートは画面やキーボードが小さい。」「大型のオールインワンノートは持ち運びが面倒・・・。」という方に、おすすめしたい薄型ノートInspiron
14z。14インチ液晶モニタを採用する珍しい機種なので、気になる方はチェックしてみてください。

DELL Inspiron 14z レビュー
Inspiron 14z は、モバイル性を兼ね備えた薄型 ・軽量のスタイリッシュノートです。第 2 世代のCore
i3/i5プロセッサーを搭載し、メインストリームマシンとしても使える高いパフォーマンスを誇ります。

薄型・軽量のスタイリッシュなボディが印象的なInspiron 14z。本体サイズは、幅346.0mm×奥行き245.5mm×高さ25.35〜23.87mmで、重量は約1.92Kg。ノートパソコンでは珍しい14インチ液晶モニタなので、モバイル
and 据え置きの両立が可能です。「15.6インチでは大きすぎるし、13.3インチでは小さい・・・。」という方におすすめします。
DELLラインナップにおけるInspiron 14zの位置付けは?
最近のDELLは、製品名に"z"の文字が付く薄型ノートを積極的に販売しています。今回ご紹介している14インチモニタのInspiron
14z、13インチモニタの弟分Inspiron 13z、15.6インチモニタの上位シリーズXPS
15zです(2011年10月29日時点)。先日発表されたXPS 14z(2011年11月15日発売開始)も比較対象になりそうですね。
両機種のベンチマークテストの比較
比較対象 |
Inspiron 13z |
Inspiron 14z |
XPS 15z |
(参考)Inspiron 15R |
デザイン |
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  |
  |
  |
モニタサイズ |
13.3インチ |
14.0インチ |
15.6インチ |
15.6インチ |
CPU |
○Core i3/i5 |
▲Core i5 |
○Core i5/i7 |
◎Core i3/i5/i7 |
ハードディスク |
◎HDD(7200回転/分)、SSD |
▲HDD(5400回転/分) |
○HDD(7200回転/分) |
▲HDD(5400回転/分) |
光学ドライブ |
- |
▲(DVDのみ) |
▲(DVDのみ) |
○(ブルーレイ可) |
グラフィックス |
▲インテル HD グラフィックス |
▲インテル HD グラフィックス |
○Geforce GT525M |
▲インテル HD グラフィックス |
DELL製品ページ |
Inspiron 13z(2011秋冬モデル) |
Inspiron 14z |
XPS 15z |
New Inspiron 15R |
なぜInspiron 15zがラインナップされていないのか不思議ですね。なお、売れ筋のスタンダードノートInspiron
15Rは、本体の大きさや厚みが気にならない方は検討対象になると思います。

左が13.3インチのInspiron 13z、右が14インチのInspiron 14z。液晶モニタとボディの大きさが一回りほど違います。

左から、Inspiron 13z、Inspiron 14z、15.6インチの売れ筋Inspiron 15R。Inspiron
15Rは画面が大きくてテンキーも付いてますが、”手軽に使う”というには厚みと重さがあります。

Inspiron 14z(上)とInspiron 15R(下)を重ねて比較(その1)。奥行きは大差ありませんが、Inspiron
14zは横幅がかなりコンパクトです。

Inspiron 14z(上)とInspiron 15R(下)を重ねて比較(その2)。ボディの厚みはもちろんですが、天板・モニタ部の厚みが歴然です。手に持った感も全く違います。
Inspiron 14zはコストがかかる薄型ノートにも関わらず安価な価格設定なので、
- 「第2世代Core iプロセッサ搭載ノートパソコンが欲しい!」
- 「ボディ質感が高い入門ノートパソコンが欲しい!」
- 「2台目のサブノートが欲しい!」
という方は狙ってみてください。
Inspiron 14zの概要

Inspiron 14zの本体ボディは、金属感が高いアルミ素材を採用。ヘアライン加工が施されており、指紋も目立ちにくいです。ボディカラーは、ダイヤモンドブラックとファイヤーレッドが選べます。両カラー共、安価なイメージはありませんでした。
Inspiron 14zの外観

今回ご紹介しているInspiron 14zのカラーは、高級感ある漆黒のダイヤモンドブラック。

天板の後ろに、INSPIRONのロゴが刻印されています。

天板が本体ボディに突き刺さるようなデザインを採用。この形状だとヒンジ部を薄くできるためか、最近のDELLノートの主流になってます。

ヒヤッとした質感で、プラスチック樹脂のような安っぽさがありません。

Inspiron 14zで選べる別カラー「ファイアレッド」。深い赤色なので、ダイヤモンドブラック同様、高級感があります。

ファイアレッドの天板を拡大。

ファイアレッドのInspiron 14z全景。キーボード周辺が全てレッドに統一されてます。

ボディの一部を拡大。キーボード周辺はシルバーメッキ処理で縁取られてます。
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タッチパッド部が少し濃いめに感じますが、ほぼ同一色ですね。
Inspiron 14zの接続端子をチェック
Inspiron 14zの接続端子を詳しくご紹介します。
Inspiron 14zの左側面

Inspiron 14zの左側面。左から、ミニディスプレイポート、HDMI、USB2.0(パソコンOFF時でも充電可能なpowershareタイプ)、3in1メディアカードリーダー(SD、MS、MMCをサポート)です。他機種で採用している8in1タイプではなく安価な3in1タイプですが、SDカードのみの利用であれば問題なさそう。

接続端子部は、見た目かつホコリ対策?としてカバーが付いてます。薄さを印象づけるためのギミックでしょうか。

カバーの開閉風景。指先で簡単に開閉可能ですが、周辺機器を接続するたびにカバーを外す必要があるので、ちょっと面倒かもしれません。
Inspiron 14zの右側面

Inspiron 14zの右側面。左から、光学ドライブ、オーディオ端子、USB3.0×2ヶです。こちらも見た目のデザインを重視しているためか、接続端子類がカバーに隠れてます。

Inspiron 14zは、トレイロード式のDVDスーパーマルチドライブを搭載してます。弟機種のInspiron
13zは光学ドライブ非搭載なので、Inspiron 13zを買うかInspiron 14zを買うかお悩みの方には大きな判断材料となります。ブルーレイドライブが非選択なので、ブルーレイ映画の視聴は想定していないようです。

オーディオ端子(ヘッドフォン/マイクロフォンコンボ)、USB3.0×2ヶ。ヘッドフォン端子とマイクロフォン端子が統一されているのは残念ですが、USB3.0が2ヶあるのは嬉しいです。
Inspiron 14zの前面

Inspiron 14zの前面。左側に各種アクセスライトがありますが、接続端子は非搭載です。

各種アクセスライトを拡大。左から、電源、ハードディスク、バッテリ残量、ワイヤレスLANです。

底面の手前側にSRS Premium Soundスピーカ(2W)を2個搭載。クリアな音で、一般的な入門ノートパソコンと同等レベルの品質でした。ただしサブウーハーが非搭載なので、豊かな低音を求める方はXPS
15クラスがおすすめです。
Inspiron 14zの背面

Inspiron 14zの背面。左側に有線LAN(RJ45)、右側に電源コネクタがあるだけ。

LANケーブルを接続したイメージ。相変わらずカバーが邪魔ですが、常時挿しっぱなしであれば問題なさそうですね。
Inspiron 14zの底面

Inspiron 14zの底面。中央にアクセス部分があり、メモリなどの増設時に対応可能です。
Inspiron 14zのキーボード周辺

本体ボディの全景。キーボードは、19mmフルサイズかつ最近主流のアイソレーションタイプで、手を置くパームレスト部分はメタリック感が高い素材で構成されています。タッチパッドは少し狭いですが、一般用途であれば問題ありません。キーボード左上部に電源ボタン、右上部に設定ボタンがあるのは他機種と同じです。Enterキーが大きくて入力しやすいですが、Enterキーの外側に「Delete」や「Home」などの機能キーが配置されている独自配列は他機種と同じです。

キーボードを拡大。キー中央が少しくぼんでいるので、指先がぶれることは少なくタイピング感は良好。キーストロークは見た目よりも深いですが、売れ筋のInspiron
15Rと比べても個人的には遜色ありません。

パームレスト部分を拡大。安価なノートパソコンとは明らかに異なる質感で、ミドルレンジノートXPSシリーズに近いです。Inspiron
14zの価格帯を考えると、高コストパフォーマンスだと思います。

パームレスト部分を拡大。線模様がうっすら見える加工なので、安っぽさを感じません。

タッチパッドボタンは少し小さめ。私のように指が太い方だとクリックしづらいですが、タッチ感は柔らかくて良好。

キーボード右上部には、カスタマイズ系のインスタントキーを装備。左から、Windowsモビリティセンター、Dellサポートセンター、カスタマイズ機能です。
Inspiron 14zのモニタ

Inspiron 14zのモニタをチェック。安価な光沢パネルなので視野角は狭く、青白い印象は受けますが、モニタに対するこだわりが強くない方には実用的だと思います。表示解像度は1366
x 768と標準ですが、光沢モニタなので写真や映画視聴におすすめ。

モニタ上部には、1.0 MP HD Webカメラを内蔵。天板のメタリック感と比べると、モニタフレームのプラスチック樹脂感は残念でした。
Inspiron 14zの性能をベンチマークテスト!
Inspiron 14zの性能を調べるため、各種ベンチマークテストを実施しました。

Inspiron 14zの正式名称は「INSPIRON N411Z」。今回ご紹介しているInspiron
14zはCore i3を搭載していますが、この記事を書いている時点ではCore i5しか選べません。安価なCore
i3や高性能なCore i7も狙うなら、他機種をご検討ください。

Inspiron 14zのデバイスマネージャ(参考)。ビデオカードはインテルR HD グラフィックス
3000のみなので、拡張型ビデオコントローラ搭載ノートをご希望の方には不向き。

Windows エクスペリエンス値。グラフィックススコアこそ平凡ですが、その他スコアは6前後と安定しています。

定番ベンチマークテストの「PCMARK05」(左)と「3DMARK06」(右)のスコア。数年前のノートパソコンと比べると、劇的なスコアアップを計測。

同じく定番ベンチマークテストの「PCMARKVANTAGE」スコア。4499なので、1年ほど前のミドルレンジデスクトップパソコン並と悪くありません。ただ、ハードディスクが低速・安価な5400回転/分タイプしか選べないのでスコアが1987と少し低く、ハードディスクへのアクセス頻度が高い作業には不向きですね。なぜか、弟分のInspiron
13zだと高速7200回転/分タイプのハードディスクもしくはSSDが選択可能なので、性能重視の方はそちらをご検討ください。

最新ベンチマークテスト「PCMARK7」スコア。高すぎず、低すぎずといった印象。

定番ベンチマークテストBBENCHを使って、Inspiron 14zのバッテリ駆動時間をチェック。「10秒ごとにキー入力、かつ、Webサイトを閲覧」という条件を設定。約2時間半を経過した時点でバッテリ残量約30%でした。利用環境にもよりますが、3時間前後は使えると思います。1.5倍長持ちする6セルタイプもカスタマイズ可能なので、モバイル頻度が高い方はご検討ください。

CPUの底力を調べる「CINEBENCH R10」(左)と「CINEBENCH R11」(右)。第2世代Core
iプロセッサを搭載しているので、スコアはかなり高いです。
グラフィックス能力が低いので最新ゲームをプレイすることはできませんが、Webサイト閲覧やメール、文書作成やデジカメ写真の簡易編集など一般用途であれば対応可能です。上位機種と比べるとカスタマイズできるパーツが少ないのが残念ですが、古いパソコンからの買い換えであれば体感的にもかなり速いのではないでしょうか。
(まとめ)高コストパフォーマンスな薄型ノートInspiron 14z
最近のノートパソコンはエントリー機種でも基本性能が高いので、性能面以外での独自性が求められています。
その点、Inspiron 14zは、
- 適度に大きくて使いやすい14インチモニタを採用
- 本体ボディは高級感あるメタリック調素材
- 高性能なCore i5プロセッサを搭載しつつ、約3時間前後のバッテリ駆動力を誇る
など、数年前の10万円超ノートに匹敵する高パフォーマンスを誇ります。
反面、標準解像度パネル(1366×768)しか選べない、CPUやハードディスクの選択肢が狭い、本体が薄いので見た目よりも重く感じる、などのデメリットも見受けられますので、ご自身で優先するポイントを取捨選択してご検討ください。
DELL公式サイト 製品ページリンク
 
スリムなデザインかつ最新パーツを搭載するスタンダードノート DELL Inspiron
14z
14インチ液晶モニタ/最新CPU「Core i3/i5」を搭載する薄型ノートInspiron 14z
→詳細はInspiron 14z (DELL公式ページ)をご参照ください。
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