名機の風格を漂わせる低価格メインノート　DELL 新Inspiron 15 レビュー

Inspiron 15は、最近主流となりつつある15.6インチワイド液晶を搭載したDELLの低価格ノートパソコン。大人気ノートInspiron 1545の後継として登場した、2010年DELL低価格ノートの本命機種です。

新Inspiron 15の概要

【概要４】 Inspiron 15の性能をベンチマーク(概要編)

Inspiron 15は低価格ノートパソコンという位置付けにも関わらず、最新高性能プロセッサ「Core i3/i5」を採用しています。予算に余裕があれば、拡張型ビデオコントローラもカスタマイズして上位機種に近い性能を手に入れることも可能です。

ベンチマークの前に、Inspiron 15の仕様について簡単におさらいしておきます。

Inspiron 15の性能について

１．最新のインテルCore i3/i5 プロセッサを搭載

Inspiron 15は、Core 2 Duo/Quadの後継として2010年1月に登場した最新CPU「Core i3/i5」を搭載します。並行作業に強いハイパースレッディング機能や、動作周波数を一時的に上昇させるターボブースト機能(Core i5のみ)など、Core 2 Duo/Quadにない機能が豊富に搭載されています。

並行作業に強いハイパースレッディング機能の概要。2コアで2倍の4スレッド処理が可能です。

処理を行っていないコアを使って、動作周波数を一時的に上昇させるターボブースト。コア数に依存しない古いアプリケーションでも、処理速度アップの効果が期待できます。Core i5のみ対応しています。

２．CPUにグラフィック機能を統合

Inspiron 15は、グラフィック機能をCPU側に統合したCore i3/i5を採用するため、グラフィック描画能力が高いです。拡張型ビデオコントローラを選ばなくてもハイビジョン映像の視聴も快適です。

３．高速DD3メモリを採用

Inspiron 15は、従来のDDR2メモリよりも高速なDDR3メモリを採用しています。画像や動画などデータ容量が多く、高速な処理が求められる用途に最適です。64ビット版のWindows7を採用していますので、32ビット版OSの壁となっていた4GBもフル領域が使えます。

Inspiron 15は従来のDDR2-SDRAMメモリではなく、より高速なDDR3-SDRAMメモリを採用しています。Core i3/i5との組み合わせにより、スタンダードノートとは思えないパフォーマンスを発揮します。

Inspiron 15のWindows7エクスペリエンス値

以下に、Inspiron 15のWindowsエクスペリエンス値をご紹介します。デスクトップパソコンとの比較も掲載しておりますので、ご参考にどうぞ。

Windows7エクスペリエンス値とは？

「Windows7をどれだけ快適に動作できるか」の指標とされている数値のこと。CPU、メモリ、グラフィックス、ゲーム用グラフィックス、ハードディスクという5項目で数値化され、その最低値がパソコンの基本性能とされます。

今回紹介するInspiron 15のカスタマイズ構成は、以下のとおりです。

CPU

Core i3 330M(2.13GHz)

メモリ

4GB(2GB×2)

ハードディスク

500GB(5400回転/分)

ビデオコントローラ

オンボードタイプ

液晶モニタ

15.6インチワイド液晶 WXGA (1366x768)

Inspiron 15のカスタマイズ構成。Core i3 330M(2.13GHz)、4GBメモリ、64ビット版のWindows 7です。これでベーシックパッケージというのはスゴイです。技術進歩を実感します。

Inspiron 15の エクスペリエンス インデックス値

特に低価格ノートパソコンで貧弱とされるグラフィック系スコアが4.6/5.1と高く、安価なデスクトップパソコンを超えるグラフィック能力を誇ります。プロセッサについても、最新プロセッサCore i3を搭載しているため6.2を計測。他スコアよりもダントツで高いスコアです。Inspiron 15では上位のCore i5もカスタマイズ可能なので、性能重視の方はご検討ください。

Core i3搭載デスクトップInspiron 580と性能を比べてみると？

Core i3 530を搭載するスタンダードデスクトップInspiron 580のスコアと比較してみます。

【参考】Core i3-530を搭載するInspiron 580と比較。メモリは同じく4GB、ビデオコントローラは拡張型のGeForce G310 512MBを搭載。

今回ご紹介しているInspiron 15は最小限構成のベーシックパッケージながら、拡張型ビデオコントローラ「GeForce G310 512MB」を搭載するInspiron 580に肉薄。CPUやハードディスクについては、デスクトップパソコンの方が構造上のメリットがあるため、0.5〜0.7ほど差が開いています。

とはいうものの、Inspiron 15が想定している用途であるインターネットや文書作成、デジカメ画像の管理などであれば、支障のないスコア差と考えられます。大画面モニタが欲しければデスクトップパソコンに軍配が上がりますが、コンパクトさを求めるならInspiron 15がおすすめです。

PCMark Vantageのスコア比較

画像や動画処理など比較的重い実作業を想定したベンチマークテスト「PCMark Vantage」で性能を比較してみました。

　
実負荷作業を想定したベンチマークテスト「PCMark Vantage」でInspiron 15の性能を調査。

PCMark Vantageでの性能比較。負荷が重くなると、デスクトップパソコンInspiron 580との差は広がります。

Windowsエクスペリエンス値ではプロセッサやハードディスクスコアで若干のスコア差だったInspiron 580と比べると、処理負荷が重くなったためか差が開きました。

デジタルコンテンツ系用途では、

1. Inspiron 15でカスタマイズでCore i5を選択する
2. Core i7を搭載する上位機種Studio 15を検討する
3. 思い切ってデスクトップパソコンを導入する

などご検討ください。

3DMark06スコアの比較

Inspiron 15はゲーム用途を想定していませんが、参考までに3Dグラフィック能力についてもご紹介します。

　
3DMark06のベンチマークスコア。左がInspiron 15、右が旧Inspiron 15のInspiron 1545。どちらも非拡張型ビデオコントローラにもかかわらず、Inspiron 15のグラフィック能力は約7割もアップしています。低解像度設定であれば、ファイナルファンタジーもプレイできそうな勢いです。

3DMark06スコアの比較。Inspiron 1545と比べると、グラフィック能力は軒並み上昇しています。

どちらもオンボードタイプのビデオコントローラでのスコアです。厳格な性能比較ではありませんが、全体のスコアは約7割、CPUスコアについても動作周波数が低いにも関わらず勝っています。以前のノートパソコンと比べると、格段にグラフィック性能は向上しています。

DELL公式サイト 製品ページリンク

スリムなデザインかつ最新パーツを搭載するスタンダードノート　DELL Inspiron 15

15.6インチ液晶モニタ/最新CPU「Core i3/i5」を搭載するスタンダードノートInspiron 15。
　→詳細はInspiron 15(DELL公式ページ）をご参照ください。

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