DELLプレミアムデスクトップ Studio XPS 9100 レビュー
Studio XPS 9100は、インテル最上位CPU「Core i7-900シリーズ」を搭載するハイエンドパソコン。最大12スレッド動作するCore i7 Extreme Editionと重量級3Dゲームが楽しめるハイエンドビデオコントローラの組み合わせはStudio XPS 9100だけの特権です。
Studio XPS 9100の性能を徹底ベンチマーク!
Studio XPS 9100の性能について、各種ベンチマークテストを行います。Core i7を搭載する人気デスクトップパソコンStudio
XPS 8100との性能比較もご紹介しますので、購入を迷っていらっしゃる方はご参考にどうぞ。
【ベンチマーク比較 序章】 性能重視LG1366版Core i7+Radeon HD 5870のスゴイ性能!
Studio XPS 9100はゲーム用パソコンAlienwareシリーズを除き、一般個人向け最強の性能を誇ります。性能重視のLGA1366版Core i7-900シリーズを搭載していること、ハイエンドビデオコントローラATI
Radeon HD 5870 1GBがカスタマイズ可能であることがその理由です。用途にもよりますが、安価なCore i3/i5はもちろん、普及価格帯のLGA1167版Core
i7-800シリーズをも圧倒する処理速度は、一度体験してしまうと元には戻れません。
中〜上級者の方は、次ページ以降にご紹介する各種ベンチマークテストの結果をご参考にしてみてください。Studio
XPS 9100のスゴさがよくわかっていただけると思います。
Studio XPS 8100とStudio XPS 9100の概要比較
Studio XPS 9100とStudio XPS 8100の購入を迷われている方は多いと思います。
Studio XPS 8100とStudio XPS 9100の概要比較
比較対象 |
性能を重視した
Studio XPS 9100 |
手に入れやすい
Studio XPS 8100 |
デザイン |
|
|
チップセット |
インテル X58 Express |
インテル H57 Express |
CPU |
性能重視Core i7-900シリーズ
Core i7-930、Core i7-960、Core i7-980X等 |
普及価格帯Core i7-800シリーズ
Core i7-870、Core i7-880等 |
メモリ |
3枚組で高速処理を狙うトリプルチャネル
3GB、6GB、9GB、12GB、24GB、 |
2枚組でコストを抑えたデュアルチャネル
4GB、6GB、8GB、12GB、16GB |
ビデオコントローラ |
ATI Radeon HD 5870
ATI Radeon HD 5770
ATI Radeon HD 5670 |
nVIDIA GeForce GTX 460
ATI Radeon HD 5770
nVIDIA GeForce GTS 240 |
DELL公式ページ |
Studio XPS 9100 |
Studio XPS 8100 |
※2010年9月17日現在
もし私が選ぶなら、
- 重量級3Dゲームのファイナルファンタジー14やロストプラネット2をプレイするのであれば、迷わず「性能重視Core
i7-900シリーズ+ATI Radeon HD 5870」
- 中量級3Dゲーム用途であれば、「性能重視Core i7-900シリーズ+ATI Radeon HD
5770」
- 画像/動画編集用途かつ低解像度モニタでの3Dゲーム用途であれば、「普及価格帯Core
i7-800シリーズ+nVIDIA GeForce GTX 460」
- 用途は広いが、予算重視であれば、「普及価格帯Core i7-800シリーズ+ATI Radeon
HD 5770」
でしょうか。
両機種のローエンドビデオコントローラ「ATI Radeon HD 5670」と「GeForce GTS
240」は、Studio XPS 9100を検討されている方には性能が中途半端だと思います。どちらの機種を選ぶにしても、最低でもATI
Radeon HD 5770はカスタマイズしておきたいところでしょう。
性能重視のCore i7-900シリーズ(左)と普及価格帯のCore i7-800シリーズ(右)。同じCore
i7にも関わらず、見た目の大きさが明らかに違います。Core i7-900シリーズは、同じ"Core
i7"という言葉には収まらないパフォーマンスを有する分だけそれなりに高価なので、「とにかく性能重視」
or 「若干だが予算に余裕がある」という方に人気が高いです。これが「Core i7-900シリーズにするか、Core
i7-800シリーズにするか悩ましい・・・。」とヘビーユーザーを悩ませる理由です。
Studio XPS 9100でカスタマイズできるビデオコントローラで、私がおすすめするのがこの2つ。左がハイエンドRADEON
HD 5870 1GB、右がミドルレンジRADEON HD 5770 1GBです。前者はStudio XPS 8100ではカスタマイズ不可なので、Radeon
HD 5870欲しさにStudio XPS 9100を選ぶ方もいらっしゃるでしょう。
現在のCPUラインナップについて
各種ベンチマーク比較の前に、Studio XPS 9100とStudio XPS 8100でカスタマイズできるCore
i7ラインナップについて確認しておきます。
現在のCore i7ラインナップ
比較対象 |
コア数/スレッド数 |
動作周波数 |
ターボ・ブーストによる
最大周波数 |
キャッシュメモリ |
製造プロセス |
対応ソケット |
備考 |
i7-980X |
6/12 |
3.33GHz |
3.60GHz |
12MB |
32 nm |
LGA1366 |
現行最高峰のCPU。6コア/12スレッドで動くため、マルチスレッド対応アプリケーション環境では劇的な処理速度が楽しめます。単体で10万円前後するので、一部のヘビーユーザーが購入対象となります。 |
i7-975 |
4/8 |
3.33GHz |
3.60GHz |
8MB |
45 nm |
LGA1366 |
i7-980Xが発売されて、存在価値が薄れつつある高級CPU。 |
i7-970 |
6/12 |
3.20GHz |
3.46GHz |
12MB |
32 nm |
LGA1366 |
エクストリーム・エディションでないものの、定格3.20GHzで6コア/12スレッド動作する爆速CPU。手軽に6コアCore
i7を手に入れたいならコレ。 |
i7-960 |
4/8 |
3.20GHz |
3.46GHz |
8MB |
45 nm |
LGA1366 |
この記事を書いている時点でカスタマイズ可能な、一押しのCPU。高値の華だったにも関わらず、最近の価格下落に伴ってお得感バツグンです。定格動作周波数も3.20GHzと高く、下位Core
i7-930(2.80GHz)との性能差は大きいです。 |
i7-950 |
4/8 |
3.06GHz |
3.33GHz |
8MB |
45 nm |
LGA1366 |
最近、価格が半減して大人気になりつつあるCPU。このCPUがDELLでカスタマイズ可能であれば、これが最有力候補です。 |
i7-940 |
4/8 |
2.93GHz |
3.20GHz |
8MB |
45 nm |
LGA1366 |
i7-950の値下がりにより、存在価値が薄れつつあるCPU。 |
i7-930 |
4/8 |
2.80GHz |
3.06GHz |
8MB |
45 nm |
LGA1366 |
性能重視LGA1366版Core i7で安価な部類に入るCPU。普及価格帯LGA1167版で人気が高いCore
i7-870と同等性能を有するため、コストパフォーマンスは高いです。手軽にStudio
XPS 9100を手に入れるならコレ。 |
i7-920 |
4/8 |
2.66GHz |
2.93GHz |
8MB |
45 nm |
LGA1366 |
i7-930がある現在では、ほとんど選択の余地はなさそう。 |
【参考】Core i7-870 |
4/8 |
2.93GHz |
3.60GHz |
8MB |
45 nm |
LGA1156 |
Core i7-800シリーズでダントツの人気を誇るCPU。Studio XPS 8100を購入するなら、とりあえずこれを選んでおけばOK。 |
【新・下位】Core i5-750 |
4/4 |
2.66GHz |
3.20GHz |
8MB |
45 nm |
LGA1156 |
コストパフォーマンスが高いリアルクアッドコアCPU。入門機種のInspiron 580購入時におすすめ。 |
※2010年9月16日現在
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD
5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD
5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD
5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD
5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB
上記のCore i7-900ラインナップを見るとわかりますが、大きく違うのはコア数と動作周波数です。
ハイエンドi7-980Xとi7-970は6コア/12スレッド動作しますが、基本は4コア/8スレッドです。動作周波数を自動的にアップさせるターボブースト機能やスレッド数が2倍になるハイパースレディング機能は全Core
i7が搭載してますし、キャッシュメモリ量や製造プロセスの違いは、よほどの重負荷作業でないと体感できるレベルではありません。CPU選択の判断は、コア数と動作周波数、そして予算のバランスなど総合的に考える必要があります。
反対に申しますと、Studio XPS 9100は性能重視のLGA1366版、Studio XPS 8100は普及価格帯のLGA1167版しか選べませんので、欲しいCPUを選ぶと自動的に購入機種は決まります。この記事を書いている2010年9月16日時点では、私のおすすめは、性能重視ならCore
i7-960を搭載するStudio XPS 9100、予算重視ならCore i7-870を搭載するStudio
XPS 8100です。
Core i7のターボブースト機能。負荷がかかっていない状態があれば動作周波数がアップします。極論を言ってしまえば、「Core
i7はどれを選んでも速い」です。(笑)
ベンチマークテストを行うStudio XPS 9100のカスタマイズ構成
今回ご紹介しているStudio XPS 9100はCore i7-960+Radeon HD 5870の組み合わせですが、ファイナルファンタジー14をプレイするためにStudio
XPS 9100を購入した親戚を見つけたので、自宅に乗り込んでベンチマークテストさせてもらいました(笑)。Phenom U X6 1055Tを搭載するStudio XPS 7100やCore i7-870を搭載するStudio
XPS 8100とのスコア比較もご紹介しますので、性能比較のご参考にどうぞ。
CPU単独で10万円級のエクストーリムエディションCore i7-980Xも手に入りましたので、Core
i7-960、Core i7-930との性能もチェックしてみたいと思います。
Studio XPS 9100ベンチマークテストのカスタマイズ構成
CPU名 |
Studio XPS 9100 その1 |
Studio XPS 9100 その2 |
Studio XPS 9100 その3 |
【参考1】 Studio XPS 7100 |
【参考2】 Studio XPS 8100 |
OS |
Windows 7 Home Premium 64bit版 |
Windows 7 Home Premium 64bit版 |
Windows 7 Home Premium 64bit版 |
Windows 7 Home Premium 64bit版 |
Windows 7 Home Premium 64bit版 |
CPU
(動作周波数/最大動作周波数) |
Core i7-930
(2.80GHz/3.06GHz) |
Core i7-960
(3.20GHz/3.46GHz) |
Core i7-980X
(3.33GHz/3.60GHz) |
Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz) |
Core i7-870
(2.93GHz/3.60GHz) |
メモリ |
9GB |
9GB |
9GB |
12GB |
4GB |
ハードディスク |
1GB(7200回転/分) |
1GB(7200回転/分) |
1GB(7200回転/分) |
500GB(7200回転/分) |
500GB(7200回転/分) |
ビデオコントローラ |
ATI Radeon HD 5870 1GB |
ATI Radeon HD 5870 1GB |
ATI Radeon HD 5870 1GB |
ATI Radeon HD 5870 1GB |
ATI Radeon HD 5770 1GB |
※CPUとビデオコントローラを大きく変えた条件を設定。メモリ容量にバラツキがありますが、経験上、4GBメモリ以上搭載しておけばベンチマークスコアに大きな影響がないはずなのでご容赦ください。
Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)をCPU-Zで確認する。
アイドル時は1.6GHzまで動作周波数が抑えられてます。
Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)をCPU-Zで確認する。
Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)をCPU-Zで確認する。
右下の6コア/12スレッドが目を引きます。
今回ご紹介しているStudio XPS 9100のデバイスマネージャ。Core i7-960の定格3.20GHz/8スレッド+Radeon
HD 5870 1GBが強烈です。
ATI Radeon HD 5870 1GBをGPU-Zで確認。高速なGDDR5メモリ、GPUクロック850MHzとかなり強力です。レファレンスカードと同じですが、かなりのグラフィック描画能力を有します。ゲーミングデスクトップAlienwareシリーズではさらに上のRadeon
HD 5970も選べますが、ハイエンドビデオコントローラ価格帯でコストパフォーマンスが高くヘビーユーザーに人気が高いのはRadeon
HD 5870です。もちろん、重量級オンラインゲームであるファイナルファンタジー14にも対応します。
次ページからは、各種ベンチマークテストの結果をご紹介します。
Studio XPS 9100の見積もり/カスタマイズはDELL公式サイトで!
最新Core i7搭載のDELLハイエンドデスクトップ Studio XPS 9100。
詳細はStudio XPS 9100(DELL公式ページ)をご参照ください。
【本体チェック その11】 Studio XPS 9100の付属品紹介 〜マウス編〜<< >>【ベンチマーク比較 その1】 Windows7の快適性を示すWindowsエクスペリエンス値
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