3万円台で購入できる激安ノートは使えるのか?Inspiron 15 3000(AMD) レビュー

3万円台で購入できる激安ノートは使えるのか?Inspiron 15 3000(AMD) レビュー
今回ご紹介するのは、15インチモニタを搭載したノートパソコンInspiron 15 3000(AMD)(正式名称はInspiron
15 3565)のレビューです。オンライン割引クーポンを利用すれば、3万円台で購入できる激安ノートです。
New Inspiron 15 3000(AMD) (DELL公式ページ)
(特徴その1) モニタは15インチなので、大きくて使いやすい

Inspiron 15 3000(AMD)の外観。幅:380.0mm×奥行き:260.0mm×高さ:23.65mm、重量2.27kgです。可もなく不可もなく、と言ったところ。

モニタフレームの幅は厚みがあります。激安ノートなので仕方ありません。
(特徴その2) 安価な「第7世代 AMD E2-9000 プロセッサ」を搭載
Inspiron 15 3000(AMD)は、安価な「第7世代 AMD E2-9000 プロセッサ」を搭載しています。

後述しますが、安価なので性能は低いです。

Inspiron 15 3000(AMD)が搭載する1TBハードディスクのアクセス速度をCrystalDiskMark
6.0で計測。ハードディスクなので普通です。爆速のSSDと比べると、かなり低速度です。
(特徴その3) 安価な1366×768パネルを採用

Inspiron 15 3000(AMD)のモニタをチェック。他のDELLノートでは採用されなくなりつつある、低解像度の1366×768パネルを採用しています。高解像度の1920×1080でなくてOK、という方には良いかもしれません。

安価なTNパネルを採用しているので、斜め角度になると色の変化はあります。ただし、非光沢パネルなので、背面や照明の映り込みは少ないです。
(特徴その4) 安価で軽量な樹脂素材を採用

Inspiron 15 3000(AMD)のボディは、安価な樹脂素材が採用されています。

ボディを拡大。デコボコ形状の樹脂素材です。

Inspiron 15 3000(AMD)の天板。色はブラック、素材はボディに近いデコボコ・ザラザラした手触りの樹脂製です。一昔前のノートパソコンといった印象。

Inspiron 15 3000(AMD)の天板を拡大。樹脂製です。高級感はありません。

DELLロゴは光沢感あり。
3万円台で購入できる15インチノートパソコンInspiron 15 3000(AMD)。
詳しくはNew Inspiron 15 3000(AMD) (DELL公式ページ)をご参照ください。
【外観】Inspiron 15 3000(AMD)の外観をチェック
Inspiron 15 3000(AMD)の外観を詳しくご紹介します。
Inspiron 15 3000(AMD)の左側面

Inspiron 15 3000(AMD)の左側面。左から、電源、有線LAN(10/100)、HDMI、USB3.0×2です。最新の高速USB規格である次世代のUSB Type-Cは非搭載です。
Inspiron 15 3000(AMD)の右側面

Inspiron 15 3000(AMD)の右側面。左から、SDカードリーダー(SD、SDHC、SDXC)、ヘッドセット(ヘッドフォン・マイク)、USB2.0、光学ドライブです。最近のノートパソコンは光学ドライブが搭載不可の場合が多いですが、Inspiron
15 3000(AMD)では搭載しています。
Inspiron 15 3000(AMD)の前面

Inspiron 15 3000(AMD)の前面。電源およびバッテリーステータスライトがあります。
Inspiron 15 3000(AMD)の背面

Inspiron 15 3000(AMD)の背面。接続端子はありません。
Inspiron 15 3000(AMD)の底面

Inspiron 15 3000(AMD)の底面。安価で軽量な樹脂製で、放熱用のスリットが中央に3ヶ所箇所にあります。

底面を拡大。スリットには内蔵スピーカーが搭載されています。低音こそないものの、普通にクリアな音は出ます。
Inspiron 15 3000(AMD)のキーボード

本体ボディの全景。キーボードは、19mmフルサイズかつアイソレーションタイプで、キーボード右上部に電源ボタンがあるだけのシンプル設計です。なお、Inspiron
15 3000(AMD)のキーボードは、バックライトが非搭載です。

キーボード左部分を拡大。キー配列は標準的で、一番上列のファンクションキーが少し小さいのが気になりますが、頻繁に使うキーではないので割り切りが必要でしょう。

キーボード右部分を拡大。テンキーを搭載しているのがメリットです。数値入力の頻度が多い方には良いかもしれません。

キーを拡大。タイピング感は良好で、たわみも少ないです。DELLいわく、「よく使用されるキーを1,000万回打鍵し、問題がないことを確認しています」とのこと。

キーピッチは19mmフルサイズなので、手が大きな私でもスペースに余裕があります。

テンキーは17.5mmピッチなので少し狭くなっています。ただし、入力に違和感はありません。
3万円台で購入できる15インチノートパソコンInspiron 15 3000(AMD)。
詳しくはNew Inspiron 15 3000(AMD) (DELL公式ページ)をご参照ください。
【性能編】 Inspiron 15 3000(AMD)の性能をベンチマークテスト
Inspiron 15 3000(AMD)の性能を調べるため、各種ベンチマークテストを実施しました。

Inspiron 15 3000(AMD)のカスタマイズ構成
機種名 |
Inspiron 15 3000(AMD) |
OS |
Windows 10 Home (64ビット) 日本語 |
CPU |
第7世代 AMD E2-9000 プロセッサー Radeon R2 グラフィックス付き |
メモリ |
4GB, DDR4, 2400MHz |
ハードディスク |
1TB 5400 rpm ハード ドライブ |
ビデオコントローラ |
内蔵 グラフィックス AMD APU 付き |
※最新のInspiron 15 3000(AMD)のカスタマイズ構成は、New Inspiron 15 3000(AMD) (DELL公式ページ)をご参照ください。

【参考】Inspiron 15 3000(AMD)のデバイスマネージャー

CPU-Zで「第7世代 AMD E2-9000 プロセッサー Radeon R2 グラフィックス付き」を見る。低価格なので、低性能な2コア/2スレッド動作です。
CPU単体の処理速度をテストする定番ベンチマーク「CINEBENCH R11」
古いアプリケーションを想定したシングルスレッドテスト、新しいアプリケーションを想定したマルチスレッドテストが実施できるCINEBENCH
R11を使って、AMD E2-9000 プロセッサーの実力を確認してみました。

「CINEBENCH R11」。3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するベンチマークソフト。美麗な3Dグラフィックを描き切るまでのスコアをチェックします。CPU能力を100%フルに発揮するンチマークテストなので、各CPUの底力を知ることができます。

CINEBENCH R11スコア
CINEBENCH R11スコア
テスト |
第7世代
AMD E2-9000 |
(参考)
第8世代 Core i7-8550U
(定格:1.8GHz、最大4.0GHz) |
【CINEBENCH R11】 CPU(シングルスレッド)(pts) |
0.48 |
1.87 |
【CINEBENCH R11】 CPU(マルチスレッド)(pts) |
0.73 |
6.82 |
現行の上位ノートパソコンに搭載されることが多い「第8世代 Core i7-8550U」と比較してみました。圧倒的なスコアで負けてます。

ちなみに、最新版のベンチマークテストCINEBENCH R15でも、かなり低スコア。
実アプリケーションでの快適さを想定したベンチマーク「PCMARK 8」
実アプリケーションでの快適さを想定したベンチマーク「PCMARK 8」でベンチマークしてみました。他機種との性能比較の参考としてください。

一般的な使い勝手の「Home」は1891。普通は3000台なので、かなりの低スコアです。

「Home」におけるゲーミングパソコンや、通常のノートパソコン、オフィス用ノートパソコンとの性能比較。
下位12%前後の低スコアです。

画像や動画編集などクリエイティブな使い勝手の「Creative」は1941。普通は3000〜4000台なので、かなりの低スコアです。

「Creative」におけるゲーミングパソコンや、通常のノートパソコン、オフィス用ノートパソコンとの性能比較。
下位3%前後の低スコアです。

文書作成など仕事の使い勝手の「Work」は554。普通は3000〜4000台なので、かなりの低スコアです。

「Work」におけるゲーミングパソコンや、通常のノートパソコン、オフィス用ノートパソコンとの性能比較。
最低レベルの低スコアです。

ストレージへのアクセス速度を調べる「Strage(ハードディスク)」は1872。かなり遅いです。
全ての項目で低スコアとなります。性能面では、ほぼ最低です。
実アプリケーションでの快適さを想定した、最新ベンチマーク「PCMARK 10」
実アプリケーションでの快適さを想定した、最新のベンチマーク「PCMARK 10」でベンチマークしてみました。他機種との性能比較の参考としてください。
PCMARK10(日常的なパソコン作業、デジタルコンテンツ用途を想定)

日常的なパソコン作業、デジタルコンテンツ用途を想定したベンチマークテストです。

「PCMARK10」のスコアは1208

「PCMARK10」におけるゲーミングパソコンや、通常のノートパソコン、オフィス用ノートパソコンとの性能比較。
最低レベルの低スコアです。
PCMARK10 Express(ビジネス用途を想定)

ビジネス用途を想定したベンチマークテストです。

「PCMARK10 Express」のスコアは1566

「PCMARK10 Express」におけるゲーミングパソコンや、通常のノートパソコン、オフィス用ノートパソコンとの性能比較。
下位3%前後の低スコア。
PCMARK10 Extended(ゲームの処理性能を含む、多用途を想定)
あ
ゲームの処理性能を含む、多用途を想定したベンチマークテストです。

「PCMARK10 Extended」のスコアは910

「PCMARK10 Extended」におけるゲーミングパソコンや、通常のノートパソコン、オフィス用ノートパソコンとの性能比較。
最低レベルの低スコアです。
ファイナルファンタジー14 紅蓮の解放者の公式ベンチマークテストで性能をチェック
比較的軽いグラフィック負荷である、ファイナルファンタジー14 紅蓮の解放者のベンチマークテストを試してみました。

一般的な「低解像度1280×720、標準品質、DirectX 11」の設定で、『設定変更が必要』でした。
ゲーム主用途としては、全く不向きですね。
バッテリの持ち時間を計測する「BBench」

ベンチマークテストBBENCHを使って、バッテリ駆動時間をチェック。「画面輝度最小、10秒ごとにキー入力、かつ、Webサイトを閲覧」という条件を設定。
1時間を経過して、バッテリ残量は71%しか残ってませんでした。単純計算では3〜4時間ぐらい、輝度が普通であれば、1〜2時間ぐらいしか持たないようです。Core iプロセッサと比較して、性能が低いにもかかわらずバッテリーの持続時間は短いです。利用環境にもよりますが、ご参考としてください。
(総まとめ)3万円台で購入できるノートパソコンは、本当に最低限の性能しかない
Inspiron 15 3000(AMD)は、
- 安価な第7世代 AMD E2-9000 プロセッサーは性能がかなり低い
- その他のパーツも最低限の性能しかなく、モタモタする操作感がストレスになる
- モニタは低解像度の1366×768しか選べない
- 接続端子は最低限のみ搭載している
- 本体ボディは安価な樹脂素材を採用しており、高級感はない
と、非常にさみしい印象となりました。
「3万円台で購入できるノートパソコンは、本当に最低限の性能しかない・・・。」、というのが率直な感想です。
やはり、もう少し予算を追加して、中〜上位のノートパソコンを購入しておかないと後悔すると思います。
あえてメリットを挙げるとすれば、
- 光学ドライブを搭載している
- キーボードにテンキーを搭載している
ぐらいでしょうか。
ただ、光学ドライブやテンキーを搭載しているノートパソコンは他にもラインナップされているので、あえて本機種を購入するメリットは、本当に3万円台で購入できる(笑)ぐらいだと思います。
ちなみに、同じ15インチモニタやテンキーを搭載するレビューは以下のとおりです。個人的には、こちらを購入された方がよろしいかと思います。


気になる方は、比較検討してみてください。
DELL公式サイト 製品ページリンク
3万円台で購入できる15インチノートパソコンInspiron 15 3000(AMD)。
詳しくはNew Inspiron 15 3000(AMD) (DELL公式ページ)をご参照ください。
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