Inspiron 15Rは、最近主流となりつつある15.6インチワイド液晶を搭載したDELLの低価格ノートパソコン。大人気ノートInspiron
15の後継として登場した、2010年DELL低価格ノートの本命機種です。
Inspiron 15Rの性能をベンチマーク
【ベンチマーク比較 序章】 Core i3とCore i5の違いについて
Inspiron 15Rは低価格なCore i3プロセッサと高性能なCore i5プロセッサが選べます。どちらを選ぶか、悩ましく感じていらっしゃる方も多いと思いのではないでしょうか?そこで、Core
i3とCore i5の各種ベンチマークテストを行います。カスタマイズアップグレードの必要性を検討したり、他機種との性能比較の参考になれば幸いです。
※Core i3とCore i5をそれぞれ搭載するInspiron 15Rを2台用意できれば良かったのですが、さすがに無理でした。Inspiron
15とInspiron 15Rの性能比較も兼ねて、2台の旧Inspiron 15、そして同カスタマイズのInspiron
15Rの計3台を使ってスコア比較を行います。
Core i3とCore i5を搭載する2台のInspiron 15を用意
さらに、Core i5を搭載するInspiron 15Rも用意。
今回ベンチマークテストを行った3機種のカスタマイズ仕様は以下のとおりです。
ベンチマークテストを行った3機種のカスタマイズ仕様
比較対象 |
Inspiron 15 その1 |
Inspiron 15 その2 |
Inspiron 15R |
OS |
Windows 7 Home Premium 64ビット版 |
Windows 7 Home Premium 64ビット版 |
Windows 7 Home Premium 64ビット版 |
CPU |
Core i3-330M (動作周波数:2.13GHz) |
Core i5-430M (動作周波数:2.26GHz) |
Core i5-430M (動作周波数:2.26GHz) |
メモリ |
4GB |
4GB |
4GB |
ハードディスク |
320GB |
500GB |
500GB |
ビデオコントローラ |
インテルHD グラフィックス |
インテルHD グラフィックス |
インテルHD グラフィックス |
【お断り】
「Inspiron 15 その2」と「Inspiron 15R」はカスタマイズこそ同じですが、搭載しているハードディスクのメーカーが異なります。同じ5400回転/分タイプのハードディスクなので性能に大差はありませんが、多少ベンチマークスコアが変動するので、Core
i3とCore i5単独における厳密な性能比較ではありません。Inspiron 15Rを購入する際の参考程度としてください。
Core i3とCore i5の違いは何?
ベンチマークテストの前に、Core i3とCore i5の違いについておさらいしておきましょう。
CPUブランド名 |
性能 |
価格 |
備考 |
Core i5 |
高 |
中 |
性能と予算のバランスが良い人気シリーズ。下位のCore i3では非搭載の動作周波数自動アップ機能「ターボブースト」を有します。デュアルコアCPU+ハイパースレディング機能という組み合わせであり、現在主流のシリーズです。性能面での余裕が大きく、ウイルスチェックを行いながらの並行作業でも快適なので、処理が遅くなりがちなノートパソコンにおすすめです。 |
Core i3 |
中 |
低 |
以前主流だったCore 2 Duo以上の性能を誇りつつ、比較的安価なので下位ノートパソコンに採用されます。動画編集やエンコード作業を行うヘビーユーザーにはもの足りませんが、それ以外の一般用途であれば問題ありません。予算重視の方におすすめです。 |
「Core i5をメインに検討し、予算に余裕がなければCore i3搭載機種を狙う。」というのがCPU選択の基本です。実際、Core
i5を搭載していれば十分なことが多く、動作周波数を自動的にアップするターボブースト機能も搭載しているため、コストパフォーマンスはかなり高いと言えます。
Core i5の主なラインナップ
CPU名 |
コア数/スレッド数 |
動作周波数
定格時/ターボブースト時 |
キャッシュメモリ |
製造プロセス |
ハイパースレッディング機能 |
ターボブースト機能 |
TDP
(熱設計電力) |
Core i5-540M |
2/4 |
2.53GHz/3.06GHz |
3MB |
32nm |
○ |
○ |
35W |
Core i5-520M |
2/4 |
2.40GHz/2.93GHz |
3MB |
32nm |
○ |
○ |
35W |
Core i5-450M |
2/4 |
2.40GHz/2.66GHz |
3MB |
32nm |
○ |
○ |
35W |
Core i5-430M |
2/4 |
2.26GHz/2.53GHz |
3MB |
32nm |
○ |
○ |
35W |
Core i3の主なラインナップ
CPU名 |
コア数/スレッド数 |
動作周波数
定格時/ターボブースト時 |
キャッシュメモリ |
製造プロセス |
ハイパースレッディング機能 |
ターボブースト機能 |
TDP
(熱設計電力) |
Core i3-370M |
2/4 |
2.40GHz/- |
3MB |
32nm |
○ |
- |
35W |
Core i3-350M |
2/4 |
2.26GHz/- |
3MB |
32nm |
○ |
- |
35W |
Core i3-330M |
2/4 |
2.13GHz/- |
3MB |
32nm |
○ |
- |
35W |
Core i3とCore i5の違いを簡単に申しますと、ターボブースト機能を搭載している
or していないかです。
ターボブースト機能によって、Core i5では最大動作周波数が上昇します。Core
i3でも基本性能は高いですが、デジカメ画像やハイビジョン動画などマルチメディア系コンテンツの利用が多い方はCore
i5がおすすめです。
処理を行っていないコアを使って、動作周波数を一時的に上昇させるターボブースト機能。コア数に依存しない古いアプリケーションでも、処理速度アップの効果が期待できます。