DELLプレミアムデスクトップ Studio XPS 8100 レビュー
Studio XPS 8100は比較的低価格で購入できるDELLプレミアムデスクトップ。
画像・動画編集や最新3Dゲームを楽しむ方におすすめします。
Core i7-800シリーズ最上位のCore i7-880を選ぶ価値はあるか?仮想Core i7-880でベンチマークしてみた
【仮想Core i7-880の実力をチェック! まとめ】 画像・動画作業に強いCore i7-880だが投資費用が高いのがネック
今回ご紹介したCore i7-870と仮想Core i7-880のベンチマークテストについて、最後にまとめてみたいと思います。
Windows エクスペリエンス
Windows エクスペリエンスでの性能比較
CPU名 |
Core i7-870 |
仮想Core i7-880 |
プロセッサ |
7.5 |
7.5 |
PCMARK05
PCMARK05での性能比較
CPU名 |
Core i7-870 |
仮想Core i7-880 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
備考 |
CPU |
10589 |
10973 |
9480 |
動作周波数が高い分だけ、総合スコアに差が現れます。Core i7-870との差は5%前後ですが、Core
i5-750との差は1割以上です。 |
Memory |
11235 |
11879 |
9935 |
Memoryスコアについても、Core i7-880が少しだけスコアアップ。データ量が多いファイルの処理で差が出そうです。 |
Graphics |
16994 |
17422 |
13876 |
グラフィック機能も少しスコアアップ。 |
HDD |
7993 |
8310 |
6611 |
HDDスコアについては誤差の範囲と考えます。 |
PCMark Vantage
PCMark Vantageでの性能比較
比較対象 |
Core i7-870 |
仮想Core i7-880 |
備考 |
PCMark Suite |
8603 |
8939 |
総合スコア。数値が高いほど、デジタルコンテンツ系処理に強い。 |
Memories Suite |
7241 |
7315 |
拡大/反転/回転といった高解像度画像の処理&画像ファイルのインポート処理を計測。 |
TV and Movies Suite |
6033 |
6166 |
Windows Media CenterからのHDDアクセス&HDコンテンツ付きVC-1形式HD DVDの再生処理を計測。 |
Gaming Suite |
9684 |
9069 |
ゲームにおけるCPUの処理&同HDDの処理処理を計測。 |
Music Suite |
8137 |
8570 |
Webページのレンダリング,MP3形式→WMA形式のサウンドファイルトランスコード&HDDからWindows Media Playerへ音楽ファイルを追加する処理を計測。 |
Communicati Suite |
7408 |
7658 |
データの暗号化、データの圧縮&Windows Mailのコピー処理を計測。 |
Productivity Suite |
7033 |
7221 |
テキスト編集する処理やWindowsのファイル検索、Windows Mailの検索、Webページのレンダリング&HDDからのアプリケーション読み出しする処理を計測。 |
HDD Suite |
5184 |
5154 |
ハードディスクの速度を計測。 |
3DMark06
3DMark06での性能比較
機種名 |
Core i7-870 |
仮想Core i7-880 |
備考 |
標準設定(1280×1024) |
19109 |
19823 |
動作周波数が高い仮想Core i7-880が5%前後のスコア差を付けます。ただし、搭載するビデオコントローラに予算を充てた方がスコアアップが見込めます。 |
高解像度設定(1920×1200) |
16676 |
17014 |
高解像度になると、スコア差が縮まります。CPUの性能よりもビデオコントローラの性能が影響を与えるようです。 |
高解像度設定かつグラフィック効果最大(1920×1200) |
12180 |
12220 |
グラフィック効果を最大にしてベンチマークテスト負荷を挙げると、スコア差はほぼなくなりました。CPUの性能は誤差程度と言えます。 |
3DMark Vantage
3DMarkVantageでの性能比較
機種名 |
Core i7-870 |
仮想Core i7-880 |
備考 |
Entry(1024×768) |
E47424 |
E47594 |
性能差は微妙です。 |
Performance(1280×1024) |
P14693 |
P14749 |
同上 |
High(1680×1050) |
H9523 |
H9630 |
同上 |
Extreme(1920×1200) |
X6320 |
X6322 |
高解像度になると、スコア差はほとんどなくなります。 |
Superπ
Superπでの性能比較
比較対象 |
Core i7-870 |
仮想Core i7-880 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
備考 |
CPU動作周波数
(定格時) |
2.93GHz |
3.06GHz |
2.66GHz |
定格時は両CPUとも3GHz前後と極めて高い動作周波数を誇ります。Inspiron 580など下位機種でカスタマイズ可能な低価格クアッドコアCPU「Core
i5-750」が2.66GHz程度なので、Core i7シリーズの高性能ぶりがよくわかります。 |
CPU動作周波数
(ターボブースト時) |
3.60GHz |
3.73GHz |
3.20GHz |
シングルスレッド対応アプリケーションでは、ターボブーストMAX時の動作周波数が威力を発揮します。Core
i7-880は最大3.73GHzまで上昇します。 |
処理にかかった時間 |
1分1秒(61秒) |
58秒(58
秒) |
1分8秒(68秒) |
最大動作周波数の差がそのまま出た印象。Core i5-750はかなり遅れ気味です。 |
画像編集ソフト
各画像アプリケーションでの性能比較
機種名 |
Core i7-870 |
仮想Core i7-880 |
備考 |
Capture NX2
標準設定でRAW→JPEG変換100枚 |
3分5秒(185秒) |
2分46秒(166秒) |
マルチスレッドに完全対応していないので、余裕のあるコアが多くターボブースト機能がよく働きます。結果として、処理時間が大きく短縮されています。 |
Lightroom
標準設定でRAW→JPEG変換100枚 |
1分36秒(96秒) |
1分33秒(93秒) |
マルチコアCPUとの相性が良いためか、定格動作周波数付近での動きが多いです。真Core
i7-880だと、もう少し処理が速く完了するかもしれません。 |
Photoshop CS5
ノイズ軽減フィルタを適用100枚 |
3分37秒(217秒) |
3分26秒(206秒) |
私がよく使うノイズ軽減フィルタについてはCore i7-880のメリットが少し確認できました。フィルタの種類によってマルチスレッド対応/非対応がありますので、参考程度としてください。 |
※RAWデータは600万画素の一眼レフカメラで撮影したデータを使用
TMPGEnc 4.0 XPress
TMPGEnc 4.0 XPressでの性能比較
機種名 |
Core i7-870 |
仮想Core i7-880 |
備考 |
軽負荷エンコードテスト
DV(720×480)→DVD形式(720×480)に変換 |
1分18秒(78秒) |
1分15秒(75秒) |
負荷が軽いDV画質であれば、Core i7-870と仮想Core i7-880の時間差は少ないです。 |
重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→ブルーレイ形式(1920×1080)に変換 |
7分20秒(440秒) |
6分56秒(416秒) |
ブルーレイなど高解像度映像になると、仮想Core i7-880が引き離します。8分で24秒差なので、2時間ほど撮影した運動会のような映像であれば、6分ほどの時間差が生じます。 |
重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→MPEG4(H.264形式)(1920×1080)に変換 |
14分24秒(864秒) |
14分6秒(846秒) |
マルチコアが効くH.264形式への変換では、CPU使用率が上がるため定格動作周波数付近での処理となります。真Core
i7-8880であれば、もう少し速く処理が完了するでしょうが、今回はあまり差が付きませんでした。 |
CINEBENCH
CINEBENCH R10での性能比較
機種名 |
Core i7-870 |
仮想Core i7-880 |
備考 |
Single CPU Render Test |
4677 |
5022 |
自動動作周波数アップ機能であるターボブースト機能により、約1割ほどスコアが上昇します。 |
Multi CPU Render Test |
16999 |
17359 |
マルチスレッドテストでもスコア上昇を確認しました。真Core i7-880であれば定格動作周波数が高いので、もう少しスコアが上昇しそうです。 |
OpenGL Standard Test |
5616 |
5973 |
グラフィック能力が影響する項目でもスコア上昇を確認。 |
CPU選択のまとめ
ヘビーユーザーならCore i7-880、万人向けはCore i7-870
各種ベンチマークテストでCore i7-870と仮想Core i7-880の性能を比較しましたが、一般ユーザーであればCore
i7-870でも十分使えます。
反面、画像レタッチ編集や動画エンコードなど重負荷処理になると、Core i7-880をカスタマイズするメリットが見えてきます。
- 下位CPUではたどり着けない最高動作周波数3.73GHzを手に入れたい
- 画像編集や動画エンコード作業がパソコン生活の大半を占めている
- 将来長く使いたいので、できるだけ高性能パーツを搭載しておきたい
の1つにでも該当する方は、上位のCore i7-880を狙う価値はあります。
ただ、やはりCore i7-880は高いです。(笑)
個人的には、Core i7-870+2万円前後まで値段が下がらないとコストパフォーマンスは悪いと思います。次世代CPUの発売が近づいてこない限り値下がりしなさそうな雰囲気なので、私の一押しはやはりCore
i7-870です。
DELL公式サイト 製品ページリンク
性能重視の中〜上級ユーザーに大人気を誇るハイエンドデスクトップ Studio
XPS 8100
最新Core i7/i5搭載のDELLハイエンドデスクトップ Studio XPS 8100。
詳細はStudio XPS 8100(DELL公式ページ)をご参照ください。
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