DELLノート Inspiron 15(2011年秋冬モデル) レビュー
今回ご紹介するのは、DELLの15.6インチノートにおける最安機種Inspiron 15(2011年秋冬モデル)。売れ筋の兄弟機種Inspiron
15Rから限りなくコストを削った激安ノートパソコンです。
Inspiron 15(2011年秋冬モデル)の性能をベンチマーク
【ベンチマーク比較3】 画像編集や動画エンコードだと、さらに大きな差が出る
CPUの底力を知るCINEBENCH
3Dグラフィックのレンダリングは、パソコン処理の中でもかなり処理負荷が高い作業に入ります。普段あまり求める処理ではありませんが、Pentium
B950の底力を知るために他機種と比較してみました。今回テストしたのは、定番3Dレンダリングベンチマーク「CINEBENCH
R10」と最新版の「CINEBENCH R11」です。
CINEBENCH R10
「CINEBENCH R10」。3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するベンチマークソフトです。
CPUの底力を調べる「CINEBENCH R10」
CINEBENCH R10での性能比較
比較対象 |
Inspiron 15 |
Inspiron 15R |
Inspiron 15R |
主なカスタマイズ構成
(CPU、メモリ、ビデオコントローラ、ハードディスク) |
- Pentium B950
- 2GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
- Core i3-2310M
- 2GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
- Core i5-2410M
- 4GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
シングルスレッドで処理 |
3387 |
3340 |
4538 |
マルチスレッドで処理 |
6481 |
7544 |
9702 |
Pentium B950は、シングルスレッド処理こそCore i3に近いスコアを計測していますが、マルチスレッド処理になると大きな差が付けられました。ハイパースレッディング非搭載のPentium
B950は定スコアです。
CINEBENCH R11
最新版「CINEBENCH R11」。美麗なグラフィックになった分、レンダリング負荷が上がってます。ハイエンドCPUの性能チェックに最適です。
Inspiron 15のCINEBENCH R11スコア
CINEBENCH R11での性能比較
比較対象 |
Inspiron 15 |
Inspiron 15R |
Inspiron 15R |
主なカスタマイズ構成
(CPU、メモリ、ビデオコントローラ、ハードディスク) |
- Pentium B950
- 2GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
- Core i3-2310M
- 2GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
- Core i5-2410M
- 4GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
OpenGL(fps) |
5.33 |
7.19 |
8.12 |
CPU(pts) |
1.60 |
2.03 |
2.59 |
CINEBENCH R11だと、もう少しスコア差が現れます。処理負荷が高くなるほど、Core
i3/i5は大きく有利になります。予算重視ならPentium B950ですが、将来を見越して投資するならCore
i3やCore i5がおすすめですね。
デジタル一眼レフで撮影した画像を編集する「Capture NX2」、「Lightroom3」
デジタル一眼レフや一部の上位コンパクトカメラでは、RAWと呼ばれる高画質モードが選択できます。劣化が少ない形式ですが、処理が重いので高性能CPUが必要です。
今回は、私が普段使用しているRAW現像ソフト「Capture NX2」、マルチスレッドCPUとの相性が良い「Adobe
Lightroom3」を使って、画像編集の処理速度を比較してみました。
ニコンのRAW現像ソフトCapture NX2」。私はニコン製デジタル一眼レフを所有してますので、常時これを使ってます。マルチスレッドに完全対応していないのが不満ですが、動作周波数に比例して処理速度が上がります。
アドビ社の現像ソフト「Lightroom3」。マルチコアCPUとの相性が良く、2コア/4スレッドのCore
i3/i5シリーズだと速い処理が期待できます。
各画像アプリケーションでの性能比較
比較対象 |
Inspiron 15 |
Inspiron 15R |
Inspiron 15R |
主なカスタマイズ構成
(CPU、メモリ、ビデオコントローラ、ハードディスク) |
- Pentium B950
- 2GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
- Core i3-2310M
- 2GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
- Core i5-2410M
- 4GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
Capture NX2
標準設定でRAW→JPEG変換100枚 |
3分14秒(194秒) |
3分12秒(192秒) |
3分5秒(185秒) |
Lightroom3
標準設定でRAW→JPEG変換100枚 |
3分29秒(209秒) |
2分49秒(169秒) |
2分30秒(150秒) |
マルチスレッドCPUに完全対応していないCapture NX2では大差ありませんが、マルチコアCPUとの相性が良いLightRoom3では、2コア4スレッドのCore
i3/i5が強いですね。ちなみに、ワンランク上のCore i7搭載ノートではCapture NX2(2分56秒)、Lightroom3(1分50秒)と劇的に処理が速くなりますので、画像編集をお考えの方は上位ノートをおすすめします。
Capture NX2にて、Pentium B950の動作を確認。常時、2.1GHzに近い動作周波数で処理してました。非マルチスレッドアプリには強そうです。
動画エンコードでの効果を確認 「TMPGEnc 4.0 XPress」
動画エンコードの定番「TMPGEnc 4.0 XPress」
TMPGEnc 4.0 XPressを使用して、約8分のDVビデオカメラ動画をDVD形式(720×480)に変換、約8分のAVCHDビデオカメラ動画ファイルをブルーレイ形式(1920×1080)、MPEG4(H.264形式)(1920×1080)に変換するのに必要な時間をそれぞれ比較してみました。
TMPGEnc 4.0 XPressでの性能比較
比較対象 |
Inspiron 15 |
Inspiron 15R |
Inspiron 15R |
主なカスタマイズ構成
(CPU、メモリ、ビデオコントローラ、ハードディスク) |
- Pentium B950
- 2GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
- Core i3-2310M
- 2GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
- Core i5-2410M
- 4GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
軽負荷エンコードテスト
DV(720×480)→DVD形式(720×480)に変換 |
3分30秒(210秒) |
2分45秒(165秒) |
2分21秒(141秒) |
重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→ブルーレイ形式(1920×1080)に変換 |
27分36秒(1656秒) |
12分18秒(738秒) |
10分56秒(656秒) |
重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→MPEG4(H.264形式)(1920×1080)に変換 |
59分28秒(3568秒) |
36分36秒(2196秒) |
27分20秒(1640秒) |
今回テストしたのは8分程度の短い動画ファイルなので、実作業となるであろう1〜2時間前後の動画エンコード作業になるとさらに差が開きます。負荷が重くなるほど、上位CPUとの差が大きくなります。
第2世代Core iシリーズに最適化された「MediaEspresso 6.5」と「TMPGEnc Video
Mastering Works 5」
第2世代Core iシリーズに最適化された「MediaEspresso 6.5」や「TMPGEnc Video
Mastering Works 5」を使うと、Pentium B950とCore iシリーズの差はさらに大きくなります。MediaEspresso公式サイトでも購入や体験版ダウンロードが可能なので、気になる方はチェックしてみてください。
DELLでカスタマイズ項目にある「MediaEspresso 6.5」。エンコードする動画を選んで、携帯電話、メディアプレーヤー、ゲームなど出力形式を選ぶだけの簡単変換が魅力的なソフトです。Pentium
B950は、CPU機能を利用して高速処理ができる「Intel Quick Sync Video」変換に非対応ですが・・・。
MediaEspresso 6.5で性能比較
比較対象 |
Inspiron 15 |
Inspiron 15R |
主なカスタマイズ構成
(CPU、メモリ、ビデオコントローラ、ハードディスク) |
- Pentium B950
- 2GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
- Core i5-2410M
- 4GB
- 320GB(5400回転/分)
- オンボード
|
ハイビジョン動画をH.264形式に変換 |
4分4秒(244秒) |
1分23秒(83秒) |
「Intel Quick Sync Video」機能を使用 |
非対応 |
0分17秒(17秒) |
約1分のAVCHDビデオカメラ動画ファイルをH.264形式に変換した時間を比較しましたが、Core
i5-2410Mが強さを見せつけました。「Intel Quick Sync Video」機能を使うと、1/5程度の時間で処理が完了するのは驚異的ですね。エンコードした動画を携帯電話やメディアプレーヤーに入れて持ち出したい方におすすめです。
「TMPGEnc Video Mastering Works 5」であれば、Pentium B950でも「Intel Media
SDK Hardware」は選べますが、処理速度は遅いままです。第2世代Coreiプロセッサのように速くなりません。
DELL公式サイト 製品ページリンク
15.6インチ液晶搭載のDELLスタンダードノート!
とにかく低価格なInspiron 15(左)と一番人気のInspiron 15R(右)
人気の15.6インチ液晶を搭載した、DELLおすすめノート。
→Inspiron 15(2011年秋冬モデル)(DELL公式ページ)
→New Inspiron 15R(DELL公式ページ)
【ベンチマーク比較2】 Windowsエクスペリエンス値や定番ベンチマークで比較<< >>【まとめ】 割り切った用途であれば高パフォーマンスなInspiron 15
▲このページのTOPに戻る
>>パソコン納得購入ガイドのTOPに戻る
|