Inspiron 15は、最近主流となりつつある15.6インチワイド液晶を搭載したDELLの低価格ノートパソコン。大人気ノートInspiron 1545の後継として登場した、2010年DELL低価格ノートの本命機種です。
Inspiron 15の性能をベンチマーク比較 Core i3-330M VS Core i5-430M
【ベンチマーク比較 その2】 画像や動画を主用途とする重負荷を想定したベンチマークテスト「PCMark Vantage」
PCMark05よりも、高画質写真やハイビジョン動画などマルチメディア系コンテンツに重きを置いたベンチマークソフト「PCMark
Vantage」を使って、同じように比較してみました。
高画質写真やハイビジョン動画などマルチメディア系コンテンツに重きを置いたベンチマークソフト「PCMark
Vantage」を使ってInspiron 15の性能を測定。左がCore i3-330M搭載Inspiron
15のスコア、右がCore i5-430M搭載Inspiron 15のスコアです。
一番下のHDD Score(ハードディスクスコア)も500GBハードディスクを搭載する「Core
i5-430M搭載Inspiron 15」の方が高いので、全てがCPUだけの性能差ではありません。DELLでInspiron
15を購入する上での参考としてください。また、Core 2 Duoを搭載するInspiron
1545のスコアも参考までに比較してみました。
PCMark Vantageでの性能比較
比較対象 |
Inspiron 15 その1 |
Inspiron 15 その2 |
【参考】Inspiron 1545 |
備考 |
搭載CPU |
Core i3-330M (動作周波数:2.16GHz) |
Core i5-430M (動作周波数:2.27GHz) |
Core 2 Duo P8600(動作周波数:2.40GHz) |
4スレッド動作するCore i5-430Mの強さが発揮されそうです。 |
PCMark Suite |
4551 |
4911 |
3235 |
全体スコアは約1割の差。CPUの動作周波数の差が0.11GHz(約0.5割)しかないことを考えると、Core
i5-430Mの4スレッド動作が効いているようです。 |
Memories Suite |
2654 |
2997 |
1980 |
画像や動画の処理を中心としたテストでも約1割のスコア差を計測。メモリ容量を増やすと、さらに差が付くかもしれません。 |
TV and Movies Suite |
3010 |
3308 |
2664 |
高解像度動画の処理を中心としたテストでも約1割のスコア差を計測。Core i5はハイビジョン映像用途にもおすすめです。 |
Gaming Suite |
3050 |
3130 |
1932 |
ゲーム関連のテストでは約3%の差であり、Core i5の恩恵は受けられません。Core
i3でも十分です。 |
Music Suite |
4442 |
5155 |
3219 |
音楽ファイルであるWAVEやMP3などの変換処理テスト。約2割弱のスコア差となり、他項目と比べてCore
i5の強さが確認できます。音楽ファイルを扱う頻度が多い方はCore i5を狙ってみてください。 |
Communicati Suite |
3886 |
4503 |
3389 |
データの暗号化やWebページのレンダリングなどが主となるテスト。上記同様、約2割弱のスコア差なので、快適性重視の方はCore
i5がおすすめです。 |
Productivity Suite |
4028 |
4548 |
2692 |
テキスト編集やWindowsのファイル検索などのテスト。約1割程度のスコア差ですが、比較的軽い処理が中心なので体感差は少ないと思います。予算重視であれば、Core
i3でも良いでしょう。 |
HDD Suite |
2511 |
2773 |
2640 |
ハードディスクのデータ転送速度を計測するテスト。約1割ほど500GBハードディスクを搭載する「Inspiron
15 その2」の方が高くなっています。 |
各項目の説明
- PCMARK Suite
- 総合スコア。数値が高いほど、デジタルコンテンツ系処理に強い。
- Memories 1
- 拡大/反転/回転といった高解像度画像の処理&画像ファイルのインポート処理を計測。
- Memories 2
- VC-1形式の高解像度ムービーをWMV9形式にトランスコードする処理を計測。
- TV and Movies 1
- VC-1形式の高解像度ムービーを再びVC-1形式へトランスコード(バックアップ)&SD品質のコメンタリ付きとなるVC-1形式のHD
DVD再生処理を計測。
- TV and Movies 2
- Windows Media CenterからのHDDアクセス&HDコンテンツ付きVC-1形式HD DVDの再生処理を計測。
- Gaming 1
- データの解凍&GPUによるゲームの3Dグラフィックス処理処理を計測。
- Gaming 2
- ゲームにおけるCPUの処理&同HDDの処理処理を計測。
- Music 1
- Webページのレンダリング,MP3形式→WMA形式のサウンドファイルトランスコード&HDDからWindows
Media Playerへ音楽ファイルを追加する処理を計測。
- Music 2
- WAVE形式→WMA Lossless形式へのトランスコードを処理を計測。
- Communications 1
- データの暗号化,データの圧縮&Windows Mailのコピーする処理を計測。
- Communications 2
- Webページのレンダリング,データの暗号解読&Windows DefenderによるHDDスキャンする処理を計測。
- Productivity 1
- テキスト編集する処理を計測。
- Productivity 2
- Windowsのファイル検索,Windows Mailの検索,Webページのレンダリング&HDDからのアプリケーション読み出しする処理を計測。
PCMark Vantage各スコアを比較
ハードディスクスコアについて
320GBと500GBのハードディスクについて、性能比較ももう少しご紹介しておきます。以下、ハードディスク単独でのデータ転送速度を計測するベンチマークテスト「CrystalDskMark」でのスコア比較です。
320GBハードディスクのCrystalDskMarkスコア
500GBハードディスクのCrystalDskMarkスコア
CrystalDiskMarkでの性能比較
比較対象 |
320GBハードディスク |
500GBハードディスク |
備考 |
連続 Read |
61.64 |
66.46 |
500GBが1割ほど上回る |
連続 Write |
60.15 |
66.29 |
500GBが1割ほど上回る |
ランダム512KB Read |
26.34 |
29.02 |
500GBが1割ほど上回る |
ランダム512KB Write |
40.28 |
34.28 |
なぜか320GBの方が高かった |
ランダム5KB Read |
0.437 |
0.309 |
ランダムは320GBの方が高い |
ランダム5KB Write |
1.379 |
0.839 |
ランダムは320GBの方が高い |
CrystalDiskMarkでの性能比較
ベンチマーク結果を見てもわかるとおり、連続読み書きでは500GBが上、ランダム読み書きでは320GBの方が上でした。ただし、出荷時期によって違うハードディスクが搭載されている可能性がありますので、参考程度にご覧ください。