タブレットとしても使えるウルトラブック DELL XPS 12 レビュー
今回ご紹介するのは、液晶モニタ部分がくるっと回転するウルトラブックXPS 12。いわゆるタッチ式コンバーチブル(利用シーンに合わせてノートパソコン形状やタブレット形状に変更できる)と呼ばれるタイプです。
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- 【レビュー4】 XPS 12のモニタと回転構造をチェック
- 【レビュー5】 XPS 12の性能をベンチマークテスト
- 【レビュー6】 Windows8の使用感をチェック
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【レビュー5】 XPS 12の性能をベンチマークテスト
XPS 12の性能を調べるため、各種ベンチマークテストを実施しました。
結論から言いますと、XPS 12のCore iプロセッサ+高速SSDという仕様は、とにかく快適です。安いノートパソコンのような”引っかかり”がほとんどなく、下手なデスクトップパソコンよりも速いです。
性能にこだわる方は、今回ご紹介しているCore i5よりも上位のCore i7や8GBメモリ、大容量の256GB
SSDを搭載するパッケージもカスタマイズ可能です。さらに、ビジネス用途にも対応するWindows
8 Proまで選べますので、用途と予算に合わせてご検討ください。
(1)定番ベンチマーク
今回ご紹介しているXPS 12はCore i5-3317U(定格:1.70GHz、最大2.60GHz)、4GBメモリ、128GB
SSDのスタンダード構成です。現在、DELL公式サイトで選択できるパッケージの中では一番下位にもかかわらず、割と高スコアでした。Core
i7-3517U(定格:1.90GHz、最大3.0GHz)を搭載するプラチナ構成も選べます。
XPS 12の主なパッケージ
パッケージ名 |
スタンダード |
プレミアム |
プラチナ |
CPU |
Core i5-3317UM(定格:1.70GHz、最大:2.60GHz) |
Core i5-3317UM(定格:1.70GHz、最大:2.60GHz) |
Core i7-3517U(定格:1.90GHz、最大:3.00GHz) |
メモリ |
4GB |
8GB |
8GB |
HDD |
128GB SSD |
256GB SSD |
256GB SSD |
液晶モニタ |
12.5インチ光沢液晶(LEDバックライト採用。表示解像度は1,920×1,080ドット固定) |
12.5インチ光沢液晶(LEDバックライト採用。表示解像度は1,920×1,080ドット固定) |
12.5インチ光沢液晶(LEDバックライト採用。表示解像度は1,920×1,080ドット固定) |
ビデオカード |
インテル HD グラフィックス 4000 |
インテル HD グラフィックス 4000 |
インテル HD グラフィックス 4000 |
ワイヤレス |
インテル Centrino Advanced-N 6235 & Bluetooth 4.0 |
インテル Centrino Advanced-N 6235 & Bluetooth 4.0 |
インテル Centrino Advanced-N 6235 & Bluetooth 4.0 |
※2012年11月30日時点。最新の価格・スペック情報はXPS12 Ultrabook(DELL公式サイト)でご確認ください。
(参考)Core i5-3317UMとCore i7-3517Uの比較
項目 |
Core i5-3317UM |
Core i7-3517U |
コア数 |
2 |
2 |
スレッド数 |
4 |
4 |
キャッシュ |
3MB |
4MB |
定格動作周波数 |
1.70GHz |
1.90GHz |
最大動作周波数 |
2.60GHz |
3.00GHz |
グラフィックス定格周波数 |
350 MHz |
350 MHz |
グラフィックス最大動作周波数 |
1.05 GHz |
1.15 GHz |
XPS 12のデバイスマネージャ(参考)。SSDは、SAMSUNG製のmSATA PM830を実装。ビデオカードはインテル
HD 4000 グラフィックスなので、拡張型ビデオコントローラ搭載ノートをご希望の方には不適です。Core
i5-3317Uは4スレッド動作です。
Windows エクスペリエンス値。グラフィックススコアも含めて5以上と安定しており、プライマリハードディスクはなんと8.1を計測。
XPS 12が搭載するSSD(128GB)のアクセス速度をCrystalDiskMark 3.0で計測。
読込・書込共、爆速!9万円台のモバイルノートとは思えません。
定番ベンチマークテスト「PCMARK7」スコア。単純な比較はできませんが、ハイエンドデスクトップパソコンXPS
8500(Core i7-3770+Radeon HD 7770)のスコアが4861であることを考えると、モバイルノートとしては極めて好成績だと言えます。
CPUの底力を調べる「CINEBENCH R10」(上)と「CINEBENCH R11」(下)。省電力タイプのCPUにも関わらず、1年前のミドルレンジノート並のスコアを誇ります。
ストリートファイターWベンチマークテストでは評価Cと厳しい評価。グラフィックス能力が低いので、ゲームプレイには不向きですね。Webサイト閲覧やメール、文書作成やデジカメ写真の簡易編集など一般用途であれば全く問題ありません。
3DMARK11のスコア。
Entry(1024×600)はE1083、Performance(1280×7200)はP588、Extreme(1920×1080)はX205と低スコア。
(2)バッテリ駆動時間
ベンチマークテストBBENCHを使って、XPS 12のバッテリ駆動時間をチェック。「10秒ごとにキー入力、かつ、Webサイトを閲覧」という条件を設定。約3時間を経過した時点でバッテリ残量が約半分程度でしたので、利用環境にもよりますが約5〜6時間前後は使える計算になります(Core
i5搭載時)。
ちなみに、動画を再生できる時間を計測すると、約2時間を経過した時点でバッテリ残量が約半分程度でした。利用環境にもよりますが約3時間前後となりそうです。
高速SSDが効いており、冷却能力も高いXPS 12
最近のモバイルノートは、20万円前後するハイエンドモバイルから5万円前後のローエンドモバイルまで幅広い機種が各メーカーから発売されています。その中で、XPS 12は中間の価格帯ながらも、高速SSDが効いているためか、実際の操作感は価格以上でした。処理負荷が高い画像・動画編集は少しもの足りませんが、XPS 12が想定しているWeb閲覧や文書作成などの用途に向いてると思います。
また、しばらく各種ベンチマークテストを実施していたにも関わらず、手を置くパームレスト部分や膝に触れる底面部分の温度がそれほど上がりませんでした。内部の冷却能力が低い激安ノートであれば熱くなるのですが、XPS 12は冷却能力がしっかりしているようです。
反面、メモリ等のパーツ増設が不可、光学ドライブやメディアカードスロットが非搭載など省略した機能も少なからず見受けられますので、利用にはある程度の割り切りが必要です。
とは言うものの、XPS 12は、
- タブレットとしても使える12.5インチモニタを採用
- 安価かつ薄型ながらも、高級感ある素材や高速なSSDを採用
- 高性能なCore i5/i7プロセッサを搭載しつつ、実働約5〜6時間前後のバッテリ駆動力を誇る
など、従来のノートパソコンとは違う雰囲気を感じるウルトラブックです。メインノートの買い替えはもちろん、2台目のサブノートとしてもおすすめなので、ぜひご検討ください。
ちなみに、トラブル時に国内専門チームで対応してくれる翌営業日出張修理サービス+プレミアム電話サポートも標準で付属します。
DELL公式サイト 製品ページリンク
タブレットとしても使えるウルトラブック DELL XPS 12
液晶モニタ部分がくるっと回転するウルトラブックXPS 12
詳しくはXPS12 Ultrabook(DELL公式ページ)をご参照ください。
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