DELL(デル)パソコン DELL Alienware Aurora ALXレビューをご紹介! DELLの人気デスクトップパソコン購入を検討されている方は、ご参考にどうぞ。
ページ更新:2010/4/11
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ハイエンドゲーミングデスクトップ DELL Alienware Aurora ALX

Alienware Aurora ALXは、ハイエンドビデオコントローラを搭載するゲーミングデスクトップパソコン。描画再生負荷が高い最新3Dゲームも快適にプレイできるだけでなく、画像・動画編集においても他機種を圧倒する力を見せつけます。

Alienware Aurora ALXの性能をベンチマーク比較

Studio XPS 9100の性能を徹底ベンチマーク!

Studio XPS 9100の性能について、各種ベンチマークテストを行います。Core i7を搭載する人気デスクトップパソコンStudio XPS 8100との性能比較もご紹介しますので、購入を迷っていらっしゃる方はご参考にどうぞ。

【ベンチマーク比較 序章】 性能重視LG1366版Core i7+Radeon HD 5870のスゴイ性能!

Studio XPS 9100はゲーム用パソコンAlienwareシリーズを除き、一般個人向け最強の性能を誇ります。性能重視のLGA1366版Core i7-900シリーズを搭載していること、ハイエンドビデオコントローラATI Radeon HD 5870 1GBがカスタマイズ可能であることがその理由です。用途にもよりますが、安価なCore i3/i5はもちろん、普及価格帯のLGA1167版Core i7-800シリーズをも圧倒する処理速度は、一度体験してしまうと元には戻れません。

中〜上級者の方は、次ページ以降にご紹介する各種ベンチマークテストの結果をご参考にしてみてください。Studio XPS 9100のスゴさがよくわかっていただけると思います。

Studio XPS 8100とStudio XPS 9100の概要比較

Studio XPS 9100とStudio XPS 8100の購入を迷われている方は多いと思います。

Studio XPS 8100とStudio XPS 9100の概要比較
比較対象 性能を重視した
Studio XPS 9100
手に入れやすい
Studio XPS 8100
デザイン Studio XPS 9100 Studio XPS 8100
チップセット インテル X58 Express インテル H57 Express
CPU 性能重視Core i7-900シリーズ
Core i7-930、Core i7-960、Core i7-980X等
普及価格帯Core i7-800シリーズ
Core i7-870、Core i7-880等
メモリ 3枚組で高速処理を狙うトリプルチャネル
3GB、6GB、9GB、12GB、24GB、
2枚組でコストを抑えたデュアルチャネル
4GB、6GB、8GB、12GB、16GB
ビデオコントローラ ATI Radeon HD 5870
ATI Radeon HD 5770
ATI Radeon HD 5670
nVIDIA GeForce GTX 460
ATI Radeon HD 5770
nVIDIA GeForce GTS 240
DELL公式ページ Studio XPS 9100 Studio XPS 8100
※2010年9月17日現在

もし私が選ぶなら、

  • 重量級3Dゲームのファイナルファンタジー14やロストプラネット2をプレイするのであれば、迷わず「性能重視Core i7-900シリーズ+ATI Radeon HD 5870」
  • 中量級3Dゲーム用途であれば、「性能重視Core i7-900シリーズ+ATI Radeon HD 5770」
  • 画像/動画編集用途かつ低解像度モニタでの3Dゲーム用途であれば、「普及価格帯Core i7-800シリーズ+nVIDIA GeForce GTX 460」
  • 用途は広いが、予算重視であれば、「普及価格帯Core i7-800シリーズ+ATI Radeon HD 5770」

でしょうか。

両機種のローエンドビデオコントローラ「ATI Radeon HD 5670」と「GeForce GTS 240」は、Studio XPS 9100を検討されている方には性能が中途半端だと思います。どちらの機種を選ぶにしても、最低でもATI Radeon HD 5770はカスタマイズしておきたいところでしょう。

性能重視のCore i7-900シリーズ(左)と普及価格帯のCore i7-800シリーズ(右)
性能重視のCore i7-900シリーズ(左)と普及価格帯のCore i7-800シリーズ(右)。同じCore i7にも関わらず、見た目の大きさが明らかに違います。Core i7-900シリーズは、同じ"Core i7"という言葉には収まらないパフォーマンスを有する分だけそれなりに高価なので、「とにかく性能重視」 or 「若干だが予算に余裕がある」という方に人気が高いです。これが「Core i7-900シリーズにするか、Core i7-800シリーズにするか悩ましい・・・。」とヘビーユーザーを悩ませる理由です。

Studio XPS 7100でカスタマイズできるビデオコントローラ
Studio XPS 9100でカスタマイズできるビデオコントローラで、私がおすすめするのがこの2つ。左がハイエンドRADEON HD 5870 1GB、右がミドルレンジRADEON HD 5770 1GBです。前者はStudio XPS 8100ではカスタマイズ不可なので、Radeon HD 5870欲しさにStudio XPS 9100を選ぶ方もいらっしゃるでしょう。

現在のCPUラインナップについて

各種ベンチマーク比較の前に、Studio XPS 9100とStudio XPS 8100でカスタマイズできるCore i7ラインナップについて確認しておきます。

現在のCore i7ラインナップ
比較対象 コア数/スレッド数 動作周波数 ターボ・ブーストによる
最大周波数
キャッシュメモリ 製造プロセス 対応ソケット 備考
i7-980X 6/12 3.33GHz 3.60GHz 12MB 32 nm LGA1366 現行最高峰のCPU。6コア/12スレッドで動くため、マルチスレッド対応アプリケーション環境では劇的な処理速度が楽しめます。単体で10万円前後するので、一部のヘビーユーザーが購入対象となります。
i7-975 4/8 3.33GHz 3.60GHz 8MB 45 nm LGA1366 i7-980Xが発売されて、存在価値が薄れつつある高級CPU。
i7-970 6/12 3.20GHz 3.46GHz 12MB 32 nm LGA1366 エクストリーム・エディションでないものの、定格3.20GHzで6コア/12スレッド動作する爆速CPU。手軽に6コアCore i7を手に入れたいならコレ。
i7-960 4/8 3.20GHz 3.46GHz 8MB 45 nm LGA1366 この記事を書いている時点でカスタマイズ可能な、一押しのCPU。高値の華だったにも関わらず、最近の価格下落に伴ってお得感バツグンです。定格動作周波数も3.20GHzと高く、下位Core i7-930(2.80GHz)との性能差は大きいです。
i7-950 4/8 3.06GHz 3.33GHz 8MB 45 nm LGA1366 最近、価格が半減して大人気になりつつあるCPU。このCPUがDELLでカスタマイズ可能であれば、これが最有力候補です。
i7-940 4/8 2.93GHz 3.20GHz 8MB 45 nm LGA1366 i7-950の値下がりにより、存在価値が薄れつつあるCPU。
i7-930 4/8 2.80GHz 3.06GHz 8MB 45 nm LGA1366 性能重視LGA1366版Core i7で安価な部類に入るCPU。普及価格帯LGA1167版で人気が高いCore i7-870と同等性能を有するため、コストパフォーマンスは高いです。手軽にStudio XPS 9100を手に入れるならコレ。
i7-920 4/8 2.66GHz 2.93GHz 8MB 45 nm LGA1366 i7-930がある現在では、ほとんど選択の余地はなさそう。
【参考】Core i7-870 4/8 2.93GHz 3.60GHz 8MB 45 nm LGA1156 Core i7-800シリーズでダントツの人気を誇るCPU。Studio XPS 8100を購入するなら、とりあえずこれを選んでおけばOK。
【新・下位】Core i5-750 4/4 2.66GHz 3.20GHz 8MB 45 nm LGA1156 コストパフォーマンスが高いリアルクアッドコアCPU。入門機種のInspiron 580購入時におすすめ。
※2010年9月16日現在
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

上記のCore i7-900ラインナップを見るとわかりますが、大きく違うのはコア数と動作周波数です。

ハイエンドi7-980Xとi7-970は6コア/12スレッド動作しますが、基本は4コア/8スレッドです。動作周波数を自動的にアップさせるターボブースト機能やスレッド数が2倍になるハイパースレディング機能は全Core i7が搭載してますし、キャッシュメモリ量や製造プロセスの違いは、よほどの重負荷作業でないと体感できるレベルではありません。CPU選択の判断は、コア数と動作周波数、そして予算のバランスなど総合的に考える必要があります。

反対に申しますと、Studio XPS 9100は性能重視のLGA1366版、Studio XPS 8100は普及価格帯のLGA1167版しか選べませんので、欲しいCPUを選ぶと自動的に購入機種は決まります。この記事を書いている2010年9月16日時点では、私のおすすめは、性能重視ならCore i7-960を搭載するStudio XPS 9100、予算重視ならCore i7-870を搭載するStudio XPS 8100です。

Core i7のターボブースト機能
Core i7のターボブースト機能。負荷がかかっていない状態があれば動作周波数がアップします。極論を言ってしまえば、「Core i7はどれを選んでも速い」です。(笑)

ベンチマークテストを行うStudio XPS 9100のカスタマイズ構成

今回ご紹介しているStudio XPS 9100はCore i7-960+Radeon HD 5870の組み合わせですが、ファイナルファンタジー14をプレイするためにStudio XPS 9100を購入した親戚を見つけたので、自宅に乗り込んでベンチマークテストさせてもらいました(笑)。Phenom U X6 1055Tを搭載するStudio XPS 7100やCore i7-870を搭載するStudio XPS 8100とのスコア比較もご紹介しますので、性能比較のご参考にどうぞ。

CPU単独で10万円級のエクストーリムエディションCore i7-980Xも手に入りました
CPU単独で10万円級のエクストーリムエディションCore i7-980Xも手に入りましたので、Core i7-960、Core i7-930との性能もチェックしてみたいと思います。

Studio XPS 9100ベンチマークテストのカスタマイズ構成
CPU名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100
OS Windows 7 Home Premium 64bit版 Windows 7 Home Premium 64bit版 Windows 7 Home Premium 64bit版 Windows 7 Home Premium 64bit版 Windows 7 Home Premium 64bit版
CPU
(動作周波数/最大動作周波数)
Core i7-930
(2.80GHz/3.06GHz)
Core i7-960
(3.20GHz/3.46GHz)
Core i7-980X
(3.33GHz/3.60GHz)
Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz) Core i7-870
(2.93GHz/3.60GHz)
メモリ 9GB 9GB 9GB 12GB 4GB
ハードディスク 1GB(7200回転/分) 1GB(7200回転/分) 1GB(7200回転/分) 500GB(7200回転/分) 500GB(7200回転/分)
ビデオコントローラ ATI Radeon HD 5870 1GB ATI Radeon HD 5870 1GB ATI Radeon HD 5870 1GB ATI Radeon HD 5870 1GB ATI Radeon HD 5770 1GB
※CPUとビデオコントローラを大きく変えた条件を設定。メモリ容量にバラツキがありますが、経験上、4GBメモリ以上搭載しておけばベンチマークスコアに大きな影響がないはずなのでご容赦ください。

Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)をCPU-Zで確認する
Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)をCPU-Zで確認する。
アイドル時は1.6GHzまで動作周波数が抑えられてます。

Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)をCPU-Zで確認する
Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)をCPU-Zで確認する。

Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)をCPU-Zで確認する
Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)をCPU-Zで確認する。
右下の6コア/12スレッドが目を引きます。

今回ご紹介しているStudio XPS 9100のデバイスマネージャ
今回ご紹介しているStudio XPS 9100のデバイスマネージャ。Core i7-960の定格3.20GHz/8スレッド+Radeon HD 5870 1GBが強烈です。

ATI Radeon HD 5870 1GBをGPU-Zで確認
ATI Radeon HD 5870 1GBをGPU-Zで確認。高速なGDDR5メモリ、GPUクロック850MHzとかなり強力です。レファレンスカードと同じですが、かなりのグラフィック描画能力を有します。ゲーミングデスクトップAlienwareシリーズではさらに上のRadeon HD 5970も選べますが、ハイエンドビデオコントローラ価格帯でコストパフォーマンスが高くヘビーユーザーに人気が高いのはRadeon HD 5870です。もちろん、重量級オンラインゲームであるファイナルファンタジー14にも対応します。

次ページからは、各種ベンチマークテストの結果をご紹介します。

【ベンチマーク比較 その1】 Windows7の快適性を示すWindowsエクスペリエンス値

Windows 7の動作快適性を表す「Windows エクスペリエンス インデックス値」を比較します。

「Studio XPS 9100+Core i7-930+Radeon HD 5870」のエクスペリエンス値
「Studio XPS 9100+Core i7-930+Radeon HD 5870」のエクスペリエンス値

「Studio XPS 9100+Core i7-960+Radeon HD 5870」のエクスペリエンス値
「Studio XPS 9100+Core i7-960+Radeon HD 5870」のエクスペリエンス値

「Studio XPS 9100+Core i7-980X+Radeon HD 5870」のエクスペリエンス値
「Studio XPS 9100+Core i7-980X+Radeon HD 5870」のエクスペリエンス値

Windows エクスペリエンス インデックス値を比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
プロセッサ 7.5 7.6 7.8 7.4 7.5 マルチコアと動作周波数が大きく影響するスコアなので、コア数/スレッド数が多いCore i7系のスコアが高いです。最上位のCore i7-980Xは、ほぼ最高値の7.8を計測しており、他CPUを圧倒しています。安価なPhenom II X6でも十分過ぎるほどの7.4ではありますが、物足りなく見えてしまうのは不思議です。
メモリ 7.7 7.7 7.8 7.4 7.5 メモリ周りが高速なのか、Core i7-900シリーズが強いです。Core i7-870を搭載するStudio XPS 8100では7.5なので、0.2以上離れていることになります。Windows7の基本動作程度であれば、体感的な差はありません。
グラフィックス 7.8 7.8 7.8 7.8 7.4 ハイエンドビデオコントローラATI Radeon HD 5870 1GBを搭載するStudio XPS 9100が圧勝。ミドルレンジのRadeon HD 5770をカスタマイズすると7.4前後になります。
ゲーム用グラフィックス 7.8 7.8 7.8 7.8 7.4 同上。後述する3Dゲーム専用ベンチマークテストでは、さらに大きく性能の差が確認できます。
ハードディスク 5.9 5.9 5.9 5.9 5.9 ハードディスクの性能に差はないので、全て5.9とキレイに横並びです。サポート対象外となりますが、自分でハードディスク→SSDに換装すれば7以上のスコアを叩き出します。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB
軒並み高いスコアを計測するStudio XPS 9100

カスタマイズ構成にもよりますが、Studio XPS 9100レベルになると、CPUやメモリ、ビデオコントローラのレベルが激安機種とは全く別次元のレベルに達します。5以上あれば快適とされる基準はもちろん、最高値に近いスコア7.8は強烈です。

反面、ハードディスクが足を引っ張っているように見えますが、これ以上を目指すならば高速なSSDを導入するしかありません。DELLをはじめとするBTOメーカーではまだまだ採用されている機会が少ないので、自分でHDD→SSDへの換装する必要があります。DELLのサポート対象外となる、別途予算が必要というデメリットさえ割り切れば、ベンチマークスコアは大きく上昇し体感速度も向上しますので、ご興味のある方はSSD換装のレビュー(Studio XPS 8000)をご参考にどうぞ。

最下位のCore i7-930でもプロセッサスコア7.5を計測

Studio XPS 9100でカスタマイズできる最下位のCore i7-930でも、プロセッサスコアは7.5です。Windows7の基本動作は当然、処理負荷が重い作業でも難なくこなします。リアルクアッドコアCPU+高速動作周波数(2.80GHz/3.06GHz)で爆速処理を行うので、将来長く使うことも可能でしょう。

上位のCore i7-960ではプロセッサスコアは7.6、最上位のCore i7-980Xでは7.8とかなり高くなりますが、Windows7における一般作業レベルで体感的な差を感じることはありません。個人的にはCore i7-960前後をおすすめしますが、予算重視ならCore i7-930を狙ってみてください。

Radeon HD 5870でグラフィックスコア7.8とほぼ最高値!

Studio XPS 9100でカスタマイズ可能なハイエンドビデオコントローラRadeon HD 5870であれば、7.8/7.8というグラフィック系スコアを叩き出します。弟機種のStudio XPS 8100では到達できない領域なので、個人的にはおすすめしたい一品です。予算重視であれば、同じくRadeon HD 5870が選べるStudio XPS 7100も選択肢となります。CPUがCore i7シリーズではなく、AMD製のPhenom II X4/X6になるためプロセッサスコア/メモリスコアは少し下がりますが、それでもコストパフォーマンスは高いです。

【ベンチマーク比較 その2】 実作業での快適さを測定する「PCMARK05」と「PCMARKVantage」

ファイルの圧縮や暗号化、メモリの読み書き、Windows起動など実作業を想定した定番ベンチマークソフト「PCMARK05」と「PCMARKVantage」を使って、性能比較を行います。

アプリケーションソフトでの利用を想定したベンチマークソフト「PCMARK05」

PCMARK05 XP起動状態を計測
PCMARK05。アプリケーションソフトでの利用を想定したベンチマークソフト。

PCMARK05での性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
CPU 9777 11054 11542 9227 10651 全て9000以上というハイレベルなスコアですが、Core i7-960やCore i7-980Xは11000以上という1レベル違うスコアを叩きだします。Core i7-930は動作周波数が高くないためか、普及価格帯Core i7-870よりも低スコアでした。
Memory 9767 10067 10824 5994 11212 Memoryスコアについても、上位CPUほど高スコアの傾向が見受けられます。ただ、Core i7-870のスコアも高いので、Core i7-800シリーズ/900シリーズ共、大きな差はないと言えます。
Graphics 23631 23536 22875 24551 14700 Radeon HD 5870を搭載するStudio XPS 9100が、Radeon HD 5770を搭載するStudio XPS 8100の約2倍近いスコア差を付けて圧勝。Phenom II X6+Radeon HD 5870のStudio XPS 7100とのスコア差がないのは、マルチスレッドに非対応のテスト項目が多いからでしょうか。ただ、後述するグラフィック系ベンチマークテストではCore i7-900+Radeon HD 5870の方が圧倒的に強いです。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

PCMARK05各スコアを比較
PCMARK05各スコアを比較

CPUスコアについては、上位CPUほど高い数値が確認できます。スレッド数/動作周波数で上回るCore i7-980Xの強さは当然ですが、Core i7-960も強さを発揮しています。普及価格帯のCore i7-870は、Core i7-930を超えており、大人気である実力が垣間見えます。

参考までに、Studio XPS 9100に搭載されていたハードディスクのベンチマークスコアをご紹介しておきます。購入時期によって、搭載されるメーカーや品番が微妙に異なりますがご参考にどうぞ。

Studio XPS 9100に搭載されていたハードディスクをCrystalDiskMark 3.0で計測
Studio XPS 9100に搭載されていたハードディスクをCrystalDiskMark 3.0で計測

画像や動画を主用途とする、負荷が重いベンチマーク「PCMark Vantage」

PCMark05よりも、高画質写真やハイビジョン動画などマルチメディア系コンテンツに重きを置いたベンチマークソフト「PCMark Vantage」を使って、同じように比較してみました。

Studio XPS 9100+Core i7-960 Studio XPS 9100+Core i7-980X
左がStudio XPS 9100+Core i7-960、右がStudio XPS 9100+Core i7-980Xのスコアです。

PCMarkVantageでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
PCMark Suite 8566 9127 10656 6907 9184 総合スコア。数値が高いほど、デジタルコンテンツ系処理に強い。
Memories Suite 7885 7901 8013 6680 6883 拡大/反転/回転といった高解像度画像の処理&画像ファイルのインポート処理を計測。
TV and Movies Suite 5968 6240 6724 4976 6077 Windows Media CenterからのHDDアクセス&HDコンテンツ付きVC-1形式HD DVDの再生処理を計測。
Gaming Suite 9137 10501 11118 7636 9687 ゲームにおけるCPUの処理&同HDDの処理処理を計測。
Music Suite 7678 8352 8398 5184 8293 Webページのレンダリング,MP3形式→WMA形式のサウンドファイルトランスコード&HDDからWindows Media Playerへ音楽ファイルを追加する処理を計測。
Communicati Suite 7098 7674 12485 6964 7651 データの暗号化、データの圧縮&Windows Mailのコピー処理を計測。
Productivity Suite 7008 7344 7629 6241 7532 テキスト編集する処理やWindowsのファイル検索、Windows Mailの検索、Webページのレンダリング&HDDからのアプリケーション読み出しする処理を計測。
HDD Suite 5450 5339 5408 4273 5287 ハードディスクの速度を計測
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

PCMark Vantage各スコアを比較
PCMark Vantage各スコアを比較

とにかく強いCore i7-980X、コストパフォーマンスが高いCore i7-960

画像や動画などマルチメディア系コンテンツの処理になると、Core i7-900シリーズを搭載するStudio XPS 9100はかなり強いです。特に、Core i7-960やCore i7-980Xをカスタマイズすると、「TV and Movies Suite」や「Gaming Suite」、「Communicati Suite」スコアがかなり上昇します。

Core i7-980Xの「Communicati Suite」スコアが突出しているのは、最新の32nmプロセスを採用しているCore i7-980XにはAES-NI(Advanced Encryption Standard:米国政府標準の暗号方式)と呼ばれる命令群が追加されており、「Communication Suite」テストにもAESのデータ暗号化/復号化処理が含まれているからです。将来、有効活用される技術ではありますが、現時点ではこのスコア差を体感できることは少ないかもしれません。

普及価格帯Core i7-870に負けそうな性能重視Core i7-930

低価格なCore i7-930をカスタマイズすると、「Memories Suite」でこそStudio XPS 8100+Core i7-870を上回っていますが、他スコアでは完敗です。Studio XPS 9100の魅力は、性能だけでなく高メンテナンス性や安定感があってのモノですが、性能を重視するなら、Core i7-960以上の組み合わせがおすすめと言えそうです。ただし、後述する3Dゲーム系ベンチマークではCore i7-930が高スコアになり、地位が逆転します。

もう1つ、このテスト比較で面白かったのが、Studio XPS 9100と同じRadeon HD 5870を搭載したStudio XPS 7100のスコアの低さです。リアル6コアを誇るPhenom II X6を搭載しているにも関わらず、各項目でこれだけ大きく差を付けられるので、画像や動画用途が中心の方には物足りません。あえてフォローしておきますと、Studio XPS 7100の性能が低いのではなく、Studio XPS 9100やStudio XPS 8100のスコアが高すぎる・・・ということの裏返しでもあります。

【ベンチマーク比較 その3】 3Dオンラインゲームに対応できる数値を示す「3DMark06」と「3DMarkVantage」

前ページの画像/動画用途を想定したベンチマークテストでは、Studio XPS 8100よりも高いスコアを計測したStudio XPS 9100ですが、「本体ケースが大きくて割高な割に、イマイチ性能面で迫力がない・・・。」と感じられた方がいらっしゃるかもしれません。

そもそも、数字で表現できる性能だけで評価することができないのがStudio XPS 9100の魅力でもあるのですが、3Dグラフィック描画が極めて高いオンラインゲームでは、Studio XPS 9100が真の強さを発揮します。Studio XPS 8100では搭載不可のハイエンドビデオコントローラRadeon HD 5870とCore i7-900シリーズとの相性は驚異的です。

3Dゲーム定番ベンチマークテスト「3DMark06」

3Dグラフィックの描画能力を計測できる3DMark06
3Dグラフィックの描画能力を計測できる3DMark06。定番ベンチマークテストです。

Studio XPS 9100+Core i7-960+Radeon HD 5780 Studio XPS 9100+Core i7-980X+Radeon HD 5780
左がStudio XPS 9100+Core i7-960、右がStudio XPS 9100+Core i7-980Xの3DMark06スコア。
Core i7-980X+ATI Radeon HD 5870 1GB環境では22434という圧倒的なスコアを計測しています。

3DMark06での性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
3DMark Score
(1280×1024)
19214 20584 22434 17966 16328 同じビデオコントローラを搭載しているとは思えないほど、Studio XPS 7100とのスコア差が確認できます。
3DMark Score
(1920×1200)
18386 19650 21180 17570 13697 高解像度になると、ミドルレンジRadeon HD 5770を搭載するStudio XPS 8100のスコア下落は激しいですが、ハイエンドRadeon HD 5870を搭載するStudio XPS 9100/7100のスコアはそれほど変わりません。
CPU Score
(1280×1024)
5193 5767 7051 5099 5363 Core i7-980Xだけ、全く違う次元のスコアです。
CPU Score
(1920×1200)
5164 5830 6996 5230 5125 マルチスレッド非対応のテスト項目が多いためか、高解像度になってもスコアの変動はなし。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

3DMark06各スコアを比較
3DMark06各スコアを比較

前ページのPCMARK関連テストではStudio XPS 8100+Radeon HD 5770に追いつかれ気味だったStudio XPS 9100ですが、3Dゲーム専用ベンチマークテストになるとStudio XPS 9100+Radeon HD 5870がかなり差を付けます。下位のCore i7-930でも、同ビデオコントローラを搭載するStudio XPS 7100よりも数割ほど高スコアです。

安価なビデオコントローラでは高解像度時に極端に性能低下を起こすことがあるのですが、Studio XPS 9100+Radeon HD 5870は他機種と比べてスコアがそれほど下がってません。ミドルレンジビデオコントローラを搭載するStudio XPS 8100との差は特に顕著であり、Studio XPS 9100の安定感が見て取れます

それにしても、Core i7-980X+Radeon HD 5870は強烈ですね。1つだけ全く違う次元です。高解像度モニタでのプレイをご検討されている方は、Core i7-980Xとは言いませんが、予算が許す限り上位CPUを狙ってみてください。

さらにグラフィック負荷が高い3DMarkVantage

3DMark06よりもグラフィック負荷が高い3DMarkVantageでもベンチマーク比較してみました
3DMark06よりもグラフィック負荷が高い3DMarkVantageでもベンチマーク比較してみました。

総合スコア、CPUスコア、GPUスコアが測定できる定番ベンチマークテストです
総合スコア、CPUスコア、GPUスコアが測定できる定番ベンチマークテストです。
写真は「Studio XPS 9100 その2」のExtreme(1920×1200)におけるスコア画面です。

3DMarkVantageでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
Entry
(1024×768)
E37035
56293
18277
E40012
58242
20635
E48848
59442
31830
E30833
49873
14372
E28371
35431
17756
低解像度では、ビデオコントローラだけでなくCPUの性能も顕著に表れます。
Performance
(1280×1024)
P17532
17327
18177
P18194
17504
20634
P19987
17798
31679
P15448
15859
14332
P9821
8556
17657
表示解像度が上がると、唯一ミドルレンジRadeon HD 5770を搭載するStudio XPS 8100のスコアが急激に下がります。
High
(1680×1050)
H12575
11913
18350
H12734
11935
20512
H13303
12063
31830
H12177
11869
14280
H6238
5605
17370
ハイエンドRadeon HD 5870を搭載するStudio XPS 9100とStudio XPS 7100はスコアが接近します。
Extreme
(1920×1200)
X8904
8671
18195
X9020
8762
20598
X9030
8703
31689
X8906
8729
14459
X4268
4105
17621
同上
※スコアは上から、総合スコア、GPUスコア、CPUスコアです。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

3DMarkVantage総合スコアを比較
3DMarkVantage総合スコアを比較。高解像度になるほど、Radeon HD 5870 1GBを搭載するStudio XPS 9100とStudio XPS 7100が強いです。

GPUスコアを比較
GPUスコアを比較。3DMarkVantage総合スコアとほぼ同じ傾向。

CPUスコアを比較
CPUスコアを比較。表示解像度の違いによらず、ほぼ一定のスコアです。

低解像度ではCPU性能の影響が強く、中解像度になるとビデオコントローラ性能とのバランスが重要になるようです。高解像度になるとビデオコントローラの性能に依存するため、Studio XPS 8100は一人負け状態です。表示解像度だけでなく、重量級ゲームになるほど同様の傾向が見受けられますので、描画負荷が高いゲームタイトルであればRadeon HD 5870搭載可能機種がおすすめです。

次ページでは、ファイナルファンタジー14やストリートファイターWなどの人気ゲームベンチマークソフトを使って、各機種のパフォーマンスを比較してみたいと思います。

【ベンチマーク比較 その4】 ファイナルファンタジー14やストリートファイターWなどの人気ゲームでベンチマークテスト

前ページでは、3Dゲームに特化したベンチマークテストの比較をご紹介しました。このページではファイナルファンタジー14やストリートファイターW、バイオハザード5などの人気ゲームでベンチマークテストした結果をご紹介します。

ファイナルファンタジー14のベンチマークテストで比較

いよいよ発売が迫ってきた超大作ゲームファイナルファンタジー14のベンチマークテストを試してみました。設定は、標準的な1280×720、高解像度1920×1080の2種類です。

Core i7-980X+Radeon HD 5870は低解像度で6577
ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト。Core i7-980X+Radeon HD 5870は低解像度で6577と驚異的なスコアをたたき出します。

ファイナルファンタジー14のベンチマークテストでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
1280×720 5461 6034 6577 4144 4457 低解像度であれば、Radeon HD 5770などミドルレンジビデオコントローラでも大丈夫な印象を受けます。
1920×1800 4584 4683 4704 4031 2469 高解像度になると、ハイエンドRadeon HD 5870のスコアはほとんど変化ないですが、ミドルレンジRadeon HD 5770は極端にスコアが下がります。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

ファイナルファンタジー14のベンチマークスコアを比較
ファイナルファンタジー14のベンチマークスコアを比較。4000前後あれば、比較的快適とされるファイナルファンタジー14のベンチマークテストですが、プレイする表示解像度によって結果が大きく変わりました。

標準解像度の1280×720、高解像度の1920×1080共、Studio XPS 9100が圧倒的に強いです。

高解像度になると、ミドルレンジRadeon HD 5770を搭載するStudio XPS 8100のスコアが極端に下がっている点も見逃せません。ハイエンドRadeon HD 5870を搭載するStudio XPS 9100やStudio XPS 7100は性能面で余裕があるのか、スコアはほとんど下がってません。

低解像度については、CPU性能の影響が大きくなるのか、Core i7-870を搭載するStudio XPS 8100の方が、Studio XPS 7100よりも少しだけ高スコアでした。ファイナルファンタジー14を標準モニタでプレイするのであれば、無理にハイエンドビデオコントローラをカスタマイズしなくても良さそうです。

ストリートファイターWのベンチマークテストも比較

3Dゲームで定評あるカプコンのストリートファイターWのベンチマークテストを試してみました。設定は、標準的な1280×720、高解像度1920×1200、高解像度1920×1200(グラフィック効果最大)の3種類です。

ストリートファイターWのベンチマークテスト
ストリートファイターWのベンチマークテスト。Studio XPS 9100では過大性能と言えそうな高スコアです。

ストリートファイターWのベンチマークテストでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
1280×720 32569
332.85FPS
34789
359.62FPS
34916
361.15FPS
26469
259.28FPS
23214
220.02FPS
十分過ぎるほどの性能です。
1920×1200 22011
241.04FPS
21927
239.87FPS
21843
238.74FPS
20151
215.58FPS
13847
129.38FPS
同上
1920×1200グラフィック効果最大 10263
148.04FPS
10249
147.77FPS
10255
147.79FPS
9972
141.12FPS
6591
72.93FPS
高表示解像度かつグラフィック効果を最大にしても60FPSをクリアしてます。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

ストリートファイターWベンチマークスコアを比較
ストリートファイターWベンチマークスコアを比較

ストリートファイターWベンチマークスコア(FPS)を比較
ストリートファイターWベンチマークスコア(FPS)を比較

ストリートファイターWは比較的動作が軽いゲームなので、ミドルレンジRadeon HDH5770でも十分対応可能です。高解像度にしても全く不安はありません。ローエンドのRadeon HD 5670ではグラフィック効果を上げると不安な場面がありそうなので、ストリートファイターWをプレイするなら、Radeon HD 5770を選んでおけば大丈夫そうです。

バイオハザード5のベンチマークテストも比較

同じくカプコンの定番ゲームバイオハザード5のベンチマークテストで比較します。

実プレイを想定したベンチマークテストA
通常は、ハードウェアの性能を厳密に調べるベンチマークテストBでの比較となるのでしょうが、Studio XPS 9100についてはグラフィック性能が高すぎるためか、スコアだけ比較しても面白みにかけました。そこで今回は、低解像度1280×720と高解像度1920×1200環境において、実プレイを想定したベンチマークテストAにおける負荷比較を行いました。

バイオハザード5のベンチマークテストでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
低解像度1280×720 184.0(S) 188.9(S) 194.0(S) 141.7(S) 105.5(S) 十分過ぎるほどの性能です。
高解像度1920×1200 128.9(S) 130.6(S) 131.9(S) 119.4(S) 66.0(A) 同上
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

低解像度1280×720時

低解像度1280×720では、全てフラットというスゴさです
低解像度1280×720では、全てフラットというスゴさです。負荷がかかっている状態でも、ビクともしてません。(笑)
このグラフを見て、「獅子はうさぎを狩るにも全力を以てす」ということわざを思い出しました。

高解像度1920×1200時

高解像度1920×1200では、さすがに少しブレます。ただ、快適なプレイの指標とされる60FPSラインに一度も触れることなく、長時間のベンチマークテストが完了ました。動画エンコードなど、他の作業をしながらでも、バイオハザード5がプレイできるんじゃないか?と思ってしまうほどの余裕はさすがです。反対に言えば、バイオハザード5レベル負荷しかないゲームでは、安価なStudio XPS 7100でも十分ということになります。

Core i7-930+Radeon HD 5870(高解像度1920×1200)
Core i7-930+Radeon HD 5870(高解像度1920×1200)。
Area 3で少し乱れが生じます。

Core i7-960+Radeon HD 5870(高解像度1920×1200)
Core i7-960+Radeon HD 5870(高解像度1920×1200)
Area 3で少し数値が下がりますが、落ち込む幅はかなり抑えられています。

Core i7-980X+Radeon HD 5870(高解像度1920×1200)
Core i7-980X+Radeon HD 5870(高解像度1920×1200)
Core i7-960と比べると、全体的に落ち込み幅はかなり小さくなってます。

Phenom II X6 1055T+Radeon HD 5870(高解像度1920×1200)
【参考1】Phenom II X6 1055T+Radeon HD 5870(高解像度1920×1200)
Studio XPS 9100+Core i7-900シリーズでは気にならなかったArea 2付近を含め、グラフィック能力に多少のバラツキがあります。ysfs、高解像度モニタでも60fpsを余裕で超えており、十分なグラフィック能力と言えます。

Core i7-870+Radeon HD 5770(高解像度1920×1200)
【参考2】Core i7-870+Radeon HD 5770(高解像度1920×1200)
ミドルレンジRadeon HD 5770なので、50〜70前後のFPSに落ち込んでます。20インチ前後でゲームを楽しむならRadeon HD 5770、24インチ級モニタでゲームを楽しむならRadeon HD 5870がおすすめです。

【ベンチマーク比較 その5】 CPUの処理速度を測定する「Superπ」

Superπはシングルスレッド対応なのでコア数に依存せず、動作周波数に対しての処理速度を測定するベンチマークです。今回は、円周率を419万桁まで計算する時間を比較。

Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)の結果
Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)の結果。59秒とかなり速いです。長年、このベンチマークテストを実施してますが、419万桁計算で1分を切ったのは初めてです。

Superπでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
処理にかかった時間 1分7秒(67秒) 1分1秒(61秒) 0分59秒(59秒) 1分59秒(119秒) 1分2秒(62秒) 思った以上に処理時間が離れました。ここまで処理時間が違うと、結果を疑ってしまいそうです。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

SUPERπで419万桁処理時間を比較
SUPERπで419万桁処理時間を比較

コア数に関係ないベンチマークテストですが、動作周波数はそれほど差がないにも関わらず、PhenomとCore i7ではかなり処理時間が異なりました。なぜこんなに違うのか正直わかりません。計測間違いかな?とも思い、何度か再テストしましたが結果は同じでした。実際、古いアプリケーションでここまで差が出ることはないでしょうが、ちょっと衝撃的でした。

動作周波数が低いCore i7-930が、Core i7-870にまたしても負けてます。(笑)
ただし、Core i7-960では逆転し、Core i7-980Xで突き放します。ベンチマークテスト中に動作周波数の上昇頻度を確認してると、性能面での余裕があるためか、Core i7-930は控えめ、Core i7-960やCore i7-980Xは積極的に見えました。ターボブーストの倍率によるものでしょうか。

Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz) Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz) Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)
ターボブースト機能による最大動作周波数を比較。左から、Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)、Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)、Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)です。Core i7-980Xの3.6GHz到達を見てるだけで楽しいです。

Studio XPS 7100が搭載するPhenom II X6 1055Tでも、ターボコア機能により最大3291.7MHzまで動作周波数が上昇していました
Studio XPS 7100が搭載するPhenom II X6 1055Tでも、ターボコア機能により最大3291.7MHzまで動作周波数が上昇していました。ただ、ターボコア機能が働く条件に余裕が少ないためか、最大動作周波数まで上昇する頻度が低く、処理速度が遅い原因になっているようです。

【ベンチマーク比較 その6】 デジタル一眼レフで撮影した画像を編集する「Capture NX2」、「LightRoom3」、「Photoshop CS5」

デジタル一眼レフや一部の上位コンパクトカメラでは、RAWと呼ばれる高画質モードが選択できます。劣化が少ない画質が楽しめることから最近人気が急上昇していますが、CPUにかかる負荷が非常に重いのでCPU性能が快適さを左右します。

今回は、私が普段使用しているRAW現像ソフトCapture NX2」、マルチスレッドCPUとの相性が良い「Adobe Lightroom3」、定番画像編集ソフト「Photoshop CS5」を使って、画像編集の処理速度を比較してみました。

RAW現像ソフトCapture NX2」
ニコンのRAW現像ソフトCapture NX2」。私はニコン機種を所有してますので、常時これを使ってます。マルチスレッドに対応しきれていないのが不満です。コア数が増えるよりも動作周波数が高い方が、全体的に処理速度が速い印象を受けます。

アドビ社の現像ソフト「Lightroom3」
アドビ社の現像ソフト「Lightroom3」。マルチコアCPUとの相性が良く、6コアのPhenom II X6や4コア/8スレッドのCore i7なら劇的な処理速度を誇ります。

画像編集ソフトの定番であるアドビ社「Photoshop CS5」
画像編集ソフトの定番であるアドビ社「Photoshop CS5」。今回はプロ対応のCS5でフィルタを適用するのにかかる時間を計測しました。

各画像アプリケーションでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
Capture NX2
標準設定でRAW→JPEG変換100枚
3分2秒(182秒) 2分48秒(168秒) 2分35秒(155秒) 3分44秒(224秒) 3分2秒(182秒) マルチスレッドに対応しきれてませんが、動作周波数の高さに比例して処理が速く完了しています。
Lightroom
標準設定でRAW→JPEG変換100枚
1分39秒(99秒) 1分26秒(86秒) 1分16秒(76秒) 1分40秒(100秒) 1分40秒(100秒) マルチコアCPUとの相性が良いので、6コア/12スレッドのCore i7-980Xが強さを発揮。Core i7-930とCore i7-870がほぼ同じ、リアル6コアのPhenom II X6も検討してます。
Photoshop CS5
ノイズ軽減フィルタを適用100枚
4分2秒(242秒) 3分37秒(217秒) 3分15秒(195秒) 4分22秒(262秒) 4分00秒(240秒) 私がよく使うノイズ軽減フィルタについても上記と同じ傾向です。フィルタの種類によってマルチスレッド対応/非対応があります。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

画像編集にかかる処理時間を比較
画像編集にかかる処理時間を比較

3種類の画像編集ソフトを使って比較しましたが、全体的にCore i7-900シリーズが強いです。下位のCore i7-930でも、性能面で負け気味だったCore i7-870とほぼ同性能になってます。

データ容量が大きなファイルに重負荷をかける画像編集用途では、CPU性能に重点を置いたCore i7-900に軍配が挙がるようです。中でも、Core i7-960とCore i7-980Xは強く、Core i7-930やCore i7-870の8割弱で処理が完了するソフトもあります。画像編集の頻度が高いなら、予算の許す限り上位CPUを狙ってみてください。

マルチスレッドの効果が顕著に見受けられたアドビ社の「Lightroom3」
今回使用したソフトの中では、マルチスレッドの効果が顕著に見受けられたアドビ社の「Lightroom3」。12スレッド+定格動作周波数3.33GHzで劇速処理を行います。これでもCPU使用率が30%前後とかなり安定していました。将来、100%使用率で動作可能なようにソフト側がチューンナップされると、とんでもない処理時間短縮が可能になりそうです。

また、リアル6コアのPhenom II X6も、何とか健闘している印象を受けます。処理速度にそれほどこだわりがなければ、安価なPhenom U X6でも良いのではないでしょうか。Studio XPS 7100では、さらに安価なPhenom II X4も選べますが、処理時間差が結構出ますので、最低でもPhenom II X6を狙ってみてください。

【ベンチマーク比較 その7】 動画エンコードの定番アプリケーション「TMPGEnc 4.0 XPress」

各種比較で圧倒的な性能差を誇るStudio XPS 9100ですが、さらに大きな力の差を見せつけるのが、動画ファイルのエンコードです。

動画エンコードの定番「TMPGEnc 4.0 XPress」
動画エンコードの定番「TMPGEnc 4.0 XPress」。複数コアに対応します。

TMPGEnc 4.0 XPressを使用して、約8分のDVビデオカメラ動画をDVD形式(720×480)に変換、約8分のAVCHDビデオカメラ動画ファイルをブルーレイ形式(1920×1080)に変換するのに必要な時間を、それぞれ比較してみました。

TMPGEnc 4.0 XPressでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
軽負荷エンコードテスト
DV(720×480)→DVD形式(720×480)に変換
1分25秒(85秒) 1分16秒(76秒) 1分8秒(68秒) 4分34秒(274秒) 1分19秒(79秒) Phenom II X6が極端に遅い。
重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→ブルーレイ形式(1920×1080)に変換
7分12秒(432秒) 6分40秒(400秒) 6分8秒(368秒) 19分12秒(1552秒) 14分8秒(848秒) ハイビジョン画質になると、普及価格帯のCore i7-870が辛くなる。
重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→H.264形式(1920×1080)に変換
14分40秒(880秒) 12分56秒(776秒) 8分56秒(536秒) 16分00秒(960秒) 15分20秒(920秒) H.264形式への変換では、マルチスレッドが利くためか、Phenom II X6とCore i7-870が遅れを取り戻す。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

TMPGEnc 4.0 XPressでの各スコアを比較
TMPGEnc 4.0 XPressでの各スコアを比較

動作周波数はそれほど大差ないにも関わらず、Core i7-900が全体的に強いです。

低解像度の動画ファイルであれば、普及価格帯のCore i7-870と差はありませんが、高解像度の動画ファイルになるとCore i7-870を大きく突き放します。撮影時間が長かったり、フィルタなどの追加処理を行えば時間差はさらに発生しますので、「少しでも速くエンコード処理を完了したい。」方はStudio XPS 9100をおすすめします。

対して、処理負荷が高いH.264形式へのエンコードになると、マルチスレッドに対応するためか、Phenom II X6とCore i7-870とが追い上げを見せます。それでもCore i7-960やCore i7-980Xの1.5倍近く処理時間が必要ではありますが、H.264形式目的であればコストパフォーマンスは高いです。両CPUを選択する価値はあるかもしれません。

ブルーレイ形式変換時

H.264形式変換時
形式毎におけるCPU使用率を比較。上がブルーレイ形式変換時、下がH.264形式変換時です。変換する形式によって、CPU使用率が大きく異なるため、処理時間も大きな差が生じます。中でも、H.264形式変換時は90%前後にまで上昇するため、定格動作周波数が高いCore i7-960や6コア/12スレッド処理のCore i7-980Xの恩恵を多大に受けることができます。

【ベンチマーク比較 その8】 複数コアの威力が確認できる「CINEBENCH」

3Dグラフィックのレンダリングは、パソコン処理の中でもかなり処理負荷が高い作業に入ります。日常的に求める処理ではありませんが、Studio XPS 9100の底力を知るために下位CPUと比較してみました。

今回テストしたのは、定番3Dレンダリングベンチマーク「CINEBENCH R10」と最新版の「CINEBENCH R11」です。

CINEBENCH
「CINEBENCH R10」。3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するベンチマークソフト。美麗な3Dグラフィックを描き切るまでの秒数を調査します。

最新版「CINEBENCH R11」
最新版「CINEBENCH R11」。美麗なグラフィックに生まれ変わっており、その分レンダリング負荷が上がってます。Core i7やPhenom II X6などハイエンドCPUの性能チェックに最適です。

マルチスレッド対応のアプリケーションであれば、Core i7は定格動作周波数で8コア/100%処理が可能です
CPU能力を100%フルに発揮できるベンチマークテストなので、各CPUの底力を知ることができます。タスクマネージャーを開いて、CPUの使用率がずっと100%なのを眺めているだけでも楽しいですよ♪

定格動作周波数+CPU使用率100%で動作するCore i7-900シリーズは魅力的です
定格動作周波数+CPU使用率100%で動作するCore i7-900シリーズは魅力的。Core i7-980Xなら、3.46GHzかつ12スレッド動作です。Pentium/Celeron時代が懐かしいです。

CINEBENCHでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
Single CPU Render Test 4385 4722 4791 3645 4722 自動動作周波数アップ機能であるターボブースト効果により、Core i7が軒並み高スコア
Multi CPU Render Test 17177 19504 27242 16012 17753 マルチスレッドテストになると、12スレッドのCore i7-980Xが圧倒的に強い。
OpenGL Standard Test 8383 9160 9035 6646 8429 Studio XPS 7100が低い
処理完了時間 0分51秒(51秒) 0分45秒(45秒) 0分32秒(32秒) 0分55秒(55秒) 0分49秒(49秒) Core i7-980Xの爆速感が伝わってきます
OpenGL(FPS) 57.98 63.14 63.08 53.70 30.29 ビデオコントローラの性能差がそのまま出た印象。ただしStudio XPS 7100は少し低いです。
CPU(pts) 5.03 5.70 8.86 4.90 4.19 圧倒的に強いCore i7-980X。Core i7-960の約6割増しのスコアは驚異的です。リアル6コアのPhenom II X6が、4コア/8スレッドのCore i7-870を超えているのが印象的でした。
※Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
※Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

CINEBENCH R10でのベンチマークスコアを比較
CINEBENCH R10でのベンチマークスコアを比較。Core i7-980Xの圧倒的な強さが目立ちます。

CINEBENCH R11でのベンチマークスコアを比較
CINEBENCH R11でのベンチマークスコアを比較。CINEBENCH R10ほどではないものの、Core i7-980Xが突出しています。余談ですが、6コアPhenom II X6が健闘しています。

処理負荷が高い3Dレンダリング処理ですが、6コア/12スレッドのCore i7-980Xが他CPUを寄せ付けない圧倒的な強さを発揮しています。CINEBENCHのような複数コアが効果的に機能するマルチスレッド対応のアプリケーションを使う用途があるなら、予算さえ許せば、ぜひ狙って頂きたい一品です。

対して、マルチスレッド非対応を想定したシングルスレッドテストでは、思った以上にCore i7-980Xが伸びませんでした。Core i7-960やターボブースト機能により、Core i7-980Xは最大3.60GHzまで動作周波数が上昇しますが、下位のCore i7-960(最大3.46GHz)やCore i7-870(最大3.60GHz)との差がほとんどないことが原因でしょう。古いアプリケーションを想定したベンチマークテスト「Superπ」でご紹介した結果とほぼ同じです。

Core i7-930 Core i7-960
CINEBENCH R10のスコアを比較。左がCore i7-930、右がCore i7-980X。
選択するCPUが違うだけで、これだけスコアが変化するのもハイエンドStudio XPS 9100の醍醐味と言えそうです。



CINEBENCH R11のスコアを比較。上がCore i7-930、下がCore i7-980X。
CPUスコアが圧倒的に違います。

【ベンチマーク比較 その9】 CPUの温度上昇を計測してみた

Core TempというCPU温度が計測できるソフトを使って、Core i7-900シリーズの温度を調べてみました。厳密な温度比較ではありませんが、CPUによる発熱が気になる方はご参考にどうぞ。


CINEBENCHのベンチマークテストを実行し、CPU使用率を100%まで上昇させて負荷をかけた後のCPU温度を計測。
左はCore i7-930のCPU温度、右は。

Core i7-960のCPU温度
Core i7-960のCPU温度

Core i7-980XのCPU温度
Core i7-980XのCPU温度

Core Tempでの温度比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
搭載CPU Core i7-930 Core i7-960 Core i7-980X Phenom II X6 1055T Core i7-870
温度MAX 81℃ 79℃ 71℃ 50℃ 83℃ 上位CPUの方が、最大温度が低い傾向にある
温度MIN 43℃ 40℃ 29℃ 38℃ Core i7-980Xのアイドル時は極めて低温度

CPU温度を計測する前は、てっきり"性能が高い=発熱が多い"と思っていたのですが、実はCore i7-930が一番発熱量が多く、Core i7-980Xが極めて低いことがわかりました。Core i7-980Xのみ製造プロセスが32 nm、他は45nmプロセスというのが利いているようです。そもそも、Studio XPS 9100は大きなCPUクーラーや本体前面に内蔵された12cmファンなど熱対策はバッチリなので、発熱量が多かったCore i7-930でもよほどCPUに負荷をかけない限り、CPUファンがうるさく回転することはありませんでした。

ちなみに、普及価格帯のCore i7-870が性能重視のCore i7-930よりも温度が高いのは、Studio XPS 9100に付いているCPUクーラーが巨大かつで冷却性能が高いからです。

左がStudio XPS 9000シリーズに搭載されるCPUクーラー、右がStudio XPS 8000シリーズに搭載されるCPUクーラー
左がStudio XPS 9000シリーズに搭載されるCPUクーラー、右がStudio XPS 8000シリーズに搭載されるCPUクーラーです。同じサイズのCPUクーラーで比較すれば、Core i7-870はもっと温度が下がります。

CPUクーラーの裏面
裏面もこのとおり。上位機種では、中心に熱伝導が高い素材を採用することによって冷却性を高めています。カスタマイズ仕様には表示されませんが、安定感を突き詰めるヘビーユーザーには大きな違いです。

【ベンチマーク比較 まとめ】 予算に余裕があるならCore i7 960以上を狙って欲しい

Studio XPS 7100のベンチマークテストについて整理します。

以下、

  • Studio XPS 9100 その1:Core i7-930(2.80GHz/3.06GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
  • Studio XPS 9100 その2:Core i7-960(3.20GHz/3.46GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
  • Studio XPS 9100 その3:Core i7-980X(3.33GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
  • Studio XPS 7100:Phenom II X6 1055T(2.80GHz/3.3GHz)+ATI Radeon HD 5870 1GB
  • Studio XPS 8100:Core i7-870(2.93GHz/3.60GHz)+ATI Radeon HD 5770 1GB

です。

基本性能編

Studio XPS 9100は極めて高い基本性能を誇ります。Windows7の快適さを示すWindowsエクスペリエンス値を見ても、CPUやメモリ、グラフィックススコアが極めて高く、ほぼ最高値である7.9に近いです。インターネットや文書作成、ちょっとした画像・動画作業であれば過大性能であり、下位機種であるStudio XPS 7100やStudio XPS 8100、もしくは入門機種であるInspironシリーズを選び、余った予算を他のパーツや周辺機器に充てる方が幸せです。

Windows エクスペリエンス インデックス値を比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
プロセッサ 7.5 7.6 7.8 7.4 7.5 マルチコアと動作周波数が大きく影響するスコアなので、コア数/スレッド数が多いCore i7系のスコアが高いです。最上位のCore i7-980Xは、ほぼ最高値の7.8を計測しており、他CPUを圧倒しています。安価なPhenom II X6でも十分過ぎるほどの7.4ではありますが、物足りなく見えてしまうのは不思議です。
メモリ 7.7 7.7 7.8 7.4 7.5 メモリ周りが高速なのか、Core i7-900シリーズが強いです。Core i7-870を搭載するStudio XPS 8100では7.5なので、0.2以上離れていることになります。Windows7の基本動作程度であれば、体感的な差はありませんが。
グラフィックス 7.8 7.8 7.8 7.8 7.4 ハイエンドビデオコントローラATI Radeon HD 5870 1GBを搭載するStudio XPS 9100が圧勝。ミドルレンジのRadeon HD 5770をカスタマイズすると7.4前後になります。
ゲーム用グラフィックス 7.8 7.8 7.8 7.8 7.4 同上。後述する3Dゲーム専用ベンチマークテストでは、さらに大きく性能の差が確認できます。

画像/動画用途編

Windows7の基本動作であれば、Studio XPS 9100と下位機種の差はありませんが、処理負荷が重い画像/動画用途になると、Core i7-900シリーズを搭載するStudio XPS 9100が強さを発揮します。Studio XPS 8100が搭載するCore i7-800シリーズもコストパフォーマンスが高いので、性能重視ならStudio XPS 9100、予算重視であればStudio XPS 8100がおすすめです。

PCMARK05での性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
CPU 9777 11054 11542 9227 10651 全て9000以上というハイレベルなスコアですが、Core i7-960やCore i7-980Xは11000以上という1レベル違うスコアを叩きだします。Core i7-930は動作周波数が高くないためか、普及価格帯Core i7-870よりも低スコアでした。
Memory 9767 10067 10824 5994 11212 Memoryスコアについても、上位CPUほど高スコアの傾向が見受けられます。ただ、Core i7-870のスコアも高いので、Core i7-800シリーズ/900シリーズ共、大きな差はないと言えます。誤差の範囲でしょうか。

PCMarkVantageでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
PCMark Suite 8566 9127 10656 6907 9184 総合スコア。数値が高いほど、デジタルコンテンツ系処理に強い。
TV and Movies Suite 5968 6240 6724 4976 6077 Windows Media CenterからのHDDアクセス&HDコンテンツ付きVC-1形式HD DVDの再生処理を計測。
Gaming Suite 9137 10501 11118 7636 9687 ゲームにおけるCPUの処理&同HDDの処理処理を計測。
Music Suite 7678 8352 8398 5184 8293 Webページのレンダリング,MP3形式→WMA形式のサウンドファイルトランスコード&HDDからWindows Media Playerへ音楽ファイルを追加する処理を計測。
Communicati Suite 7098 7674 12485 6964 7651 データの暗号化、データの圧縮&Windows Mailのコピー処理を計測。

3Dゲーム編

3Dゲーム用途であれば、ハイエンドビデオコントローラRadeon HD 5870 1GBを搭載可能なStudio XPS 9100がおすすめです。高解像度もしくは重量級ゲームのプレイでは、下位機種を圧倒する性能を誇ります。

反面、低解像度でのゲームプレイであれば、ミドルレンジビデオコントローラでも大丈夫そうです。CPU性能も大きく影響しますので、無理にハイエンドビデオコントローラを選択せずとも、ミドルレンジビデオコントローラ+高性能CPUの組み合わせが高コストパフォーマンスです。

3DMark06での性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
3DMark Score
(1280×1024)
19214 20584 22434 17966 16328 同じビデオコントローラを搭載しているとは思えないほど、Studio XPS 7100とのスコア差が確認できます。
3DMark Score
(1920×1200)
18386 19650 21180 17570 13697 高解像度になると、ミドルレンジRadeon HD 5770を搭載するStudio XPS 8100のスコア下落は激しいですが、ハイエンドRadeon HD 5870を搭載するStudio XPS 9100/7100のスコアはそれほど変わりません。
CPU Score
(1280×1024)
5193 5767 7051 5099 5363 Core i7-980Xだけ、全く違う次元のスコアです。
CPU Score
(1920×1200)
5164 5830 6996 5230 5125 マルチスレッド非対応のテスト項目が多いためか、高解像度になってもスコアの変動はなし。

3DMarkVantageでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
Entry
(1024×768)
E37035
56293
18277
E40012
58242
20635
E48848
59442
31830
E30833
49873
14372
E28371
35431
17756
低解像度では、ビデオコントローラだけでなくCPUの性能も顕著に表れます。
Performance
(1280×1024)
P17532
17327
18177
P18194
17504
20634
P19987
17798
31679
P15448
15859
14332
P9821
8556
17657
表示解像度が上がると、唯一ミドルレンジRadeon HD 5770を搭載するStudio XPS 8100のスコアが急激に下がります。
High
(1680×1050)
H12575
11913
18350
H12734
11935
20512
H13303
12063
31830
H12177
11869
14280
H6238
5605
17370
ハイエンドRadeon HD 5870を搭載するStudio XPS 9100とStudio XPS 7100はスコアが接近します。
Extreme
(1920×1200)
X8904
8671
18195
X9020
8762
20598
X9030
8703
31689
X8906
8729
14459
X4268
4105
17621
同上
※スコアは左から、総合スコア、GPUスコア、CPUスコアです。

ファイナルファンタジー14のベンチマークテストでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
1280×720 5461 6034 6577 4144 4457 低解像度であれば、Radeon HD 5770などミドルレンジビデオコントローラでも大丈夫な印象を受けます。
1920×1800 4584 4683 4704 4031 2469 高解像度になると、ハイエンドRadeon HD 5870のスコアはほとんど変化ないですが、ミドルレンジRadeon HD 5770は極端にスコアが下がります。

ストリートファイターWのベンチマークテストでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
1280×720 32569
332.85FPS
34789
359.62FPS
34916
361.15FPS
26469
259.28FPS
23214
220.02FPS
十分過ぎるほどの性能です。
1920×1200 22011
241.04FPS
21927
239.87FPS
21843
238.74FPS
20151
215.58FPS
13847
129.38FPS
同上
1920×1200グラフィック効果最大 10263
148.04FPS
10249
147.77FPS
10255
147.79FPS
9972
141.12FPS
6591
72.93FPS
高表示解像度かつグラフィック効果を最大にしても60FPSをクリアしてます。

バイオハザード5のベンチマークテストでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
低解像度1280×720 184.0(S) 188.9(S) 194.0(S) 141.7(S) 105.5(S) 十分過ぎるほどの性能です。
高解像度1920×1200 128.9(S) 130.6(S) 131.9(S) 119.4(S) 66.0(A) 同上

画像編集/動画エンコード編

特に負荷が重い、画像編集や動画エンコード用途のアプリケーションでは、マルチスレッドに対応しているかが処理速度差になります。最近はマルチスレッドに対応しているアプリケーションが増えてますので、将来対応としてもCore i7-900シリーズをおすすめします。

各画像アプリケーションでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
Capture NX2
標準設定でRAW→JPEG変換100枚
3分2秒(182秒) 2分48秒(168秒) 2分35秒(155秒) 3分44秒(224秒) 3分2秒(182秒) マルチスレッドに対応しきれてませんが、動作周波数の高さに比例して処理が速く完了しています。
Lightroom
標準設定でRAW→JPEG変換100枚
1分39秒(99秒) 1分26秒(86秒) 1分16秒(76秒) 1分40秒(100秒) 1分40秒(100秒) マルチコアCPUとの相性が良いので、6コア/12スレッドのCore i7-980Xが強さを発揮。Core i7-930とCore i7-870がほぼ同じ、リアル6コアのPhenom II X6も検討してます。
Photoshop CS5
ノイズ軽減フィルタを適用100枚
4分2秒(242秒) 3分37秒(217秒) 3分15秒(195秒) 4分22秒(262秒) 4分00秒(240秒) 私がよく使うノイズ軽減フィルタについても上記と同じ傾向です。フィルタの種類によってマルチスレッド対応/非対応があります。

TMPGEnc 4.0 XPressでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
軽負荷エンコードテスト
DV(720×480)→DVD形式(720×480)に変換
1分25秒(85秒) 1分16秒(76秒) 1分8秒(68秒) 4分34秒(274秒) 1分19秒(79秒) Phenom II X6が極端に遅い。
重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→ブルーレイ形式(1920×1080)に変換
7分12秒(432秒) 6分40秒(400秒) 6分8秒(368秒) 19分12秒(1552秒) 14分8秒(848秒) ハイビジョン画質になると、普及価格帯のCore i7-870が辛くなる。
重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→H.264形式(1920×1080)に変換
14分40秒(880秒) 12分56秒(776秒) 8分56秒(536秒) 16分00秒(960秒) 15分20秒(920秒) H.264形式への変換では、マルチスレッドが利くためか、Phenom II X6とCore i7-870が遅れを取り戻す。

CINEBENCHでの性能比較
機種名 Studio XPS 9100 その1 Studio XPS 9100 その2 Studio XPS 9100 その3 【参考1】 Studio XPS 7100 【参考2】 Studio XPS 8100 備考
Single CPU Render Test 4385 4722 4791 3645 4722 自動動作周波数アップ機能であるターボブースト効果により、Core i7が軒並み高スコア
Multi CPU Render Test 17177 19504 27242 16012 17753 マルチスレッドテストになると、12スレッドのCore i7-980Xが圧倒的に強い。
OpenGL Standard Test 8383 9160 9035 6646 8429 Studio XPS 7100が低い
処理完了時間 0分51秒(51秒) 0分45秒(45秒) 0分32秒(32秒) 0分55秒(55秒) 0分49秒(49秒) Core i7-980Xの爆速感が伝わってきます
OpenGL(FPS) 57.98 63.14 63.08 53.70 30.29 ビデオコントローラの性能差がそのまま出た印象。ただしStudio XPS 7100は少し低いです。
CPU(pts) 5.03 5.70 8.86 4.90 4.19 圧倒的に強いCore i7-980X。Core i7-960の約6割増しのスコアは驚異的です。リアル6コアのPhenom II X6が、4コア/8スレッドのCore i7-870を超えているのが印象的でした。

総括 〜幅広い用途に対応したい方、画像や動画のヘビーユーザー、とにかく短時間で処理したい性能重視の方はStudio XPS 9100で決まり!〜

3機種を比較した印象としては、安価かつ高解像度ゲームに強いStudio XPS 7100、基本性能が高くコストパフォーマンスが良いStudio XPS 8100、3Dゲーム/画像/動画など何でも強いStudio XPS 9100でしょうか。Studio XPS 9100でもローエンドCPUを選ぶと、Studio XPS 8100+ハイエンドCPUに性能面で劣るベンチマークテストもありますが、ハイエンドビデオコントローラRadeon HD 5870をカスタマイズしてゲームを快適にプレイできるのはStudio XPS 9100です。

さらに、Studio XPS 9100には、下位機種にはないパーツの拡張性や前面吸気ファン、冷却能力の高いCPUクーラー、堅牢な本体ケースなど、数字で表現できない"所有欲"が味わえる数少ない機種です。少し割高な価格設定と広い設置スペース確保の問題が許せる方は、Studio XPSシリーズ最上位機種としてのプレミアム感が味わえるStudio XPS 9100をおすすめします。

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DELL公式サイト 製品ページリンク

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ハイエンドゲーミングデスクトップ Alienware Aurora ALX

 ハイエンドCPU & ビデオコントローラを搭載するゲーミングデスクトップパソコン。
 →詳細はAlienware Aurora ALX(DELL公式ページ)をご参照ください。

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