CPUのカスタマイズ
パソコン性能の大きな決め手となるのが”CPU”です。
CPUは使用目的で選択しよう
CPUは、パソコン上における”計算”の役目を持つパーツです。
- 動画や画像など、データ量が多いファイルを扱う作業には、高性能CPU
- インターネットや文章作成など、データ量が少ないファイルを扱う作業には、低価格CPU
というカスタマイズが、CPU選びの基本となります。
CPUの性能表示の意味を知っておこう
CPU選びを難解にしているCPUの表記についてご紹介致します。
一見難しそうですが、意味さえ知ってしまえば何も難しいことはありませんので、ぜひ覚えてみましょう。
CPUの表記例
ブランド名
CPUの構造を示す名前で、上位のブランドほど高性能です。
プロセッサナンバ
同ブランド名の中でも、性能が違うCPUを格付けするための番号です。
基本的には、数字が大きくなるほど高性能です。
2次キャッシュメモリ
CPU上に内蔵している高速メモリ量のことで、容量が多いほど高性能となります。
データ容量が大きなファイルを扱う場合に適していますので、画像や動画の編集などに最適です。
動作周波数
CPUが動作する速度を表す数字。
同ブランド名のCPUであれば、数字が大きくなるほど高性能です。
FSB
CPUのデータ転送領域(速度)を表す数字。
数字が大きくなるほど高性能です。
CPUメーカーは2つある
DELLで選べるCPUは、インテルとAMDという、2つのメーカーによって開発されています。
CPU業界では2強メーカー呼ばれており、昔から性能面・価格面共、成長してきたメーカーです。
選べるCPU一覧
DELLで選択できるCPUは、以下のとおりです。
会社名 | デスクトップパソコン | ノートパソコン |
---|---|---|
インテル |
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|
AMD |
|
|
納得購入ガイドのおすすめCPU
CPUの「性能」と「お買い得度」
使用目的や購入予算にもよりますが、私がCPUに対して持っているイメージです。
基本的には、右上にいくほどお勧めとなります。
- デスクトップパソコンであれば、「Core 2 Duo」か「Athlon 64 X2」
- ノートパソコンであれば、「Core 2 Duo」か「Turion 64 X2」
で決まりでしょう。
ただし、予算重視という方には、一番下の「Celeron」もしくは「Sempron」という選択もあります。
インテル製CPUとAMD製CPUの性能差について
気になる性能についてですが、現在、正直言って大きな差はありません。
一部のヘビーユーザーの方であれば、使用目的に応じてインテルを選んだり、AMDを選んだりするのですが、我々一般ユーザーにとっては差を感じることはほとんどないと思います。
CPUの設計思想が異なるため、単純にどちらが高性能かという判断は難しいのですが、
- ファイルのエンコード(動画変換)など、とにかくCPUの性能を追求する方にはインテル
- CPUの性能に強いこだわりがなく、とにかく低価格を優先したい方にはAMD
が私個人的なお勧めです。
ちなみに、CPUのシェアとしてはインテルの方が断然多く、DELLパソコンでも大半の機種には「インテル製CPU」が搭載されています。
現在の主流はデュアルコアCPU 「Core 2 Duo」シリーズ
デュアルコアとは、”コア”と呼ばれるCPUの核が2つある高性能CPUのことを指します。
従来のCPUはコア1つであり、デュアルコアに対して”シングルコア”と呼ばれます。
シングルコアとデュアルコアの違い
コアが2つあると何が良いかと言いますと、複数の同時作業を行う場合に大きな力を発揮します。
例えば、インターネットをしながら文章作成、デジカメ画像をレタッチしながら音楽を視聴など、一度にたくさんの作業を並行する場合に最適です。
その中でも、パソコン初心者の方からヘビーユーザーの方まで、幅広い購入層に受け入れられているのが、インテルの「Core 2 Duo」シリーズです。
デスクトップパソコンを購入する方も、ノートパソコンを購入する方も、ぜひ選択して頂きたいCPUブランドです。
使用目的別!おすすめCPU
使用目的別にお勧めのCPUをご紹介致しますので、購入の参考にどうぞ。
1.インターネット・メール、Word・Excelで文章作成がメインの場合
「インターネット・メール、Word・Excelで文章作成がメイン」
という方は、低価格なCPUでもOKです。
「Celeron」や「Sempron」などが、選択対象となります。
ただし、Core 2 DuoなどのデュアルコアCPUが現在の主流であり、機種によっては選択できない場合も多いです。特に、高い基本性能が求められるビスタ環境での使用や、少し高度な処理になると快適性に不安が生じるため、あまりお勧めはしておりません。
「何が何でも予算重視!」
という方には検討の余地ありですが、パソコン初心者の方が買うには、少し不安が残るCPUです。できれば少し予算を上乗せして、ワンランク上のデュアルコアCPU(Core 2 Duo等)を狙いましょう。
2.画像・動画編集、ファイルエンコード(変換)がメインの場合
編集作業には、CPUのパワーが最重要項目となります。
CPUの性能が高いほど、単純にパソコンの快適性が向上しますので、まずデュアルコアCPUが必須と言えます。
また、大容量ファイルを扱うほど、CPU上の2次キャッシュメモリ容量が関係します。
多少高額になりますが、4MBを搭載しているCore 2 Duoがお勧めです。
また、ファイルエンコードなどとにかくCPUの性能を重視する処理であれば、CPUの動作周波数(GHz)が重要な役割を占めます。できるだけ上位のCPUを選んでおきましょう。
私個人的なお勧めは、
- デスクトップパソコンだと「インテル Core 2 Duo E6600」、「インテル Core 2 Duo E6400」
- ノートパソコンだと「インテル Core 2 Duo T5500」、「インテル Core 2 Duo T7200」
です。
高性能なデュアルコアCPUでありながら割安感のある価格設定が魅力的で、よほどのヘビーユーザーでなければ十分な性能を誇ります。しかも、省電力化も万全なので発熱量の心配もありません。
3.モバイル用途など、省電力性を求めたい場合
ノートパソコンは、デスクトップパソコンと比べて、持ち運ぶ機会が存在します。
その時気になるのが、バッテリの持ち時間です。
基本的には、CPUの性能が高くなるほど電力消費が激しくなるため、バッテリの持ちが悪くなります。
とは言うものの、「ある程度CPUの性能も欲しい・・・」というのが人情というモノです。
そんな方には、「Core Duo」がお勧めです。
(Core 2 Duoも選択の余地ありです。)
性能的には、Core 2 Duoほど高くはありませんが、CPUの能力に比べて消費電力が小さいという特長があります。
現在でも、他メーカーのモバイルパソコンで採用されている実績もあります。
CPUは、メモリのように後で取り替えたり増設することが難しいパーツです。
そのため、購入時は予算の許す限り高性能なCPUがお勧めです。
【まとめ】 CPUを選ぶ前の心構え
CPUを選択する上で大切なことは、
「パソコンの使用目的をキチンと決めること」
です。
一度にたくさんの作業を行ったり、画像・動画編集など大容量ファイルを扱う作業がメインの場合は、予算に余裕を持って高性能CPUを選択しましょう。反対に、インターネットや文章作成程度の作業がメインであれば、低価格CPUでも対応できます。
ただし、後でのCPU取替は難しい
「パソコンを快適にするために、メモリを増設した。」
「データが増えてきたので、ハードディスクを増設した。」
という話はよく聞きますが、
「メモリを増設しても快適にならないので、CPUを高性能なモノに取り替えた。」
という方は、あまり身近にいらっしゃらないと思います。
これは、CPUの規格や取り扱いが複雑であり、パソコン初心者の方には手が出せないからです。
将来長く使うなら、余裕を持ったCPU選びをしておこう
一昔前のCPUと違って、近年のCPUは基本性能がものすごく高くなっています。
そのため、インターネットやメール、文章作成などの使用目的であれば、最小限のCPUでも全く問題ありません。
ただし、パソコンの使用目的は、日を追うごとに変化します。
近い将来、高画質デジタルカメラを購入する予定があれば、画像レタッチ編集を楽しみたくなるでしょうし、動画撮影用のビデオカメラを購入する予定があれば、テレビ顔負けの動画編集にもチャレンジしたくなると思います。
さらには、テレビチューナーを別途購入して、テレビ番組の録音・DVDへの保存という使用目的も考えられるでしょう。
このように使用目的の変化があった場合、予算ギリギリのCPUでは満足に処理することが難しく、作業自体をあきらめるか、パソコンの再購入という選択を迫られてしまいます。
予定のない使用目的まで考慮する必要はありませんが、近い将来の使用目的を考慮して、余裕を持ったカスタマイズを行うようにしましょう。
詳しいカスタマイズは、デルオンラインストアでどうぞ。