DELLプレミアムデスクトップ Studio XPS 8100 レビュー
Studio XPS 8100は比較的低価格で購入できるDELLプレミアムデスクトップ。
画像・動画編集や最新3Dゲームを楽しむ方におすすめします。
最上位CPUであるCore i7-870をベンチマーク調査!
【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その10】 まとめ 〜強いCore i7-870だが、必要なユーザーは限られる〜
Core i7-870、Core i7-860、Core i7-5-750の3CPUの性能比較について、最後にまとめてみたいと思います。
3CPUの概要を比較
| CPU名 |
Studio XPS 8100+Core i7-870 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
| 対応CPUソケット |
LGA1156 |
LGA1156 |
LGA1156 |
| コア数 |
4 |
4 |
4 |
| スレッド数 |
8 |
8 |
4 |
| 定格動作周波数 |
2.93GHz |
2.80GHz |
2.66GHz |
| ターボ・ブーストによる最大周波数 |
3.60GHz |
3.46GHz |
3.20GHz |
| 2次キャッシュ |
256KB×4 |
256KB×4 |
256KB×4 |
| 3次キャッシュ |
8MB |
8MB |
8MB |
| TDP(熱設計電力) |
95W |
95W |
95W |
| ハイパースレッディング機能 |
○ |
○ |
○ |
| 【参考】市場価格差 |
Core i5-750+35,000円前後 |
Core i5-750+10,000円前後 |
|
| DELLで搭載する機種 |
Studio XPS 8100 |
Studio XPS 8100 |
Studio XPS 8100
Inspiron 580 |
Windows エクスペリエンス
Windows エクスペリエンスでの性能比較
| CPU名 |
Studio XPS 8100+Core i7-870 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
| プロセッサ |
7.5 |
7.4 |
7.3 |
Windows エクスペリエンスにおける「プロセッサ」スコアは、Core i7-870が7.5と少し高いです。ですが、原則5を超えるとWindows7の基本動作は快適なので、無理にCore
i7-870を選択する必要はありません。
参考ページ:【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その1】 Windows7の快適性を示すWindowsエクスペリエンス値
PCMARK05
PCMARK05での性能比較
| CPU名 |
Studio XPS 8100+Core i7-870 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
| PCMark |
10812 |
10716 |
10209 |
| CPU |
10651 |
10189 |
9480 |
| Memory |
11212 |
10985 |
9935 |
| Graphics |
14700 |
14429 |
13876 |
実アプリケーションの快適さを想定したベンチマークテストPCMARK05のスコアを比較すると全体的にCore
i7-870が強いですが、Core i7-860との差はごくわずかです。動作が比較的軽いアプリケーションではCore
i7-860でも十分であり、メモリやビデオコントローラ、ハードディスクなど多パーツに予算を充てた方が効果的です。
参考ページ:【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その2】 実作業での快適さを測定する「PCMARK05」
PCMark Vantage
PCMark Vantageでの性能比較
| 比較対象 |
Studio XPS 8100+Core i7-870 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
備考 |
| PCMark Suite |
9184 |
9003 |
8673 |
総合スコア。数値が高いほど、デジタルコンテンツ系処理に強い。 |
| TV and Movies Suite |
6077 |
5853 |
5295 |
Windows Media CenterからのHDDアクセス&HDコンテンツ付きVC-1形式HD DVDの再生処理を計測。 |
| Music Suite |
8293 |
8024 |
7091 |
Webページのレンダリング,MP3形式→WMA形式のサウンドファイルトランスコード&HDDからWindows Media Playerへ音楽ファイルを追加する処理を計測。 |
| Communicati Suite |
7651 |
7361 |
7288 |
データの暗号化、データの圧縮&Windows Mailのコピー処理を計測。 |
| Productivity Suite |
7532 |
7509 |
7221 |
テキスト編集する処理やWindowsのファイル検索、Windows Mailの検索、Webページのレンダリング&HDDからのアプリケーション読み出しする処理を計測。 |
処理が重い画像や動画用途を想定したベンチマークテストPCMark Vantageでは、若干ですがCore
i7-870とCore i7-860の性能差が現れてきます。用途によりますが、とにかく性能を重視される方はCore
i7-870も検討材料に入れてみてください。ただし、ある程度処理負荷がなければ、上記のようなスコア差を感じることはありません。
参考ページ:【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その3】 画像や動画を主用途とする重負荷ベンチマーク「PCMark
Vantage」
3DMark06
3DMark06での性能比較
| 比較対象 |
Studio XPS 8100+Core i7-870 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
| 3DMark Score |
16328 |
16012 |
15874 |
| CPU Score |
5363 |
5059 |
4328 |
3Dゲームにおける性能を測定する3DMark06でのスコアでは、CPUに関する処理だとCore
i7-870の性能が発揮されますが、全体的なスコア差としては約2%前後です。Core
i7-870を選ぶよりも、搭載するビデオコントローラをアップグレードした方が良さそうです。
参考ページ:【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その4】 3Dオンラインゲームに対応できる数値を示す「3DMark06」
3DMark Vantage
3DMark Vantageでの性能比較
| 比較対象 |
Studio XPS 8100+Core i7-870 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
備考 |
| 3DMARK SCORE |
P9722 |
P9651 |
P9093 |
総合スコア。数値が高いほど3Dゲームが快適にプレイできる。CPU以外は同じ条件にも関わらず、スコア差は圧倒的。Core
i7-860以上で決まりです。 |
| CPU SCORE |
19635 |
17874 |
12711 |
CPU能力に関するテスト。最近ではマルチスレッド対応のゲームが増えているため、クアッドコアCPUの恩恵を受けることができます。将来対応としてもおすすめ。 |
| CPU TEST 1 |
2746.87 |
2529.45 |
1782.53 |
| CPU TEST 2 |
25.28 |
22.29 |
16.26 |
3DMark Vantageは、ビデオコントローラだけでなくCPUに高い描画能力を必要とする重量級3Dゲームを想定しているため、8スレッド動作するCore
i7シリーズが強いです。各種CPUテストを比較してもわかるとおり、Core i7-870はCore
i7-860よりもハッキリと高スコアを叩き出しています。
反面、全体的なスコアとしては各CPUテストの差ほどCore i7-870が強くないので、最新エンジンを搭載した超重量級3DゲームであればCore
i7-870、一般的な重量級3DゲームであればCore i7-860でも十分という判断になりそうです。
参考ページ:【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その5】 重量級の最新3Dゲームベンチマーク「3DMark
Vantage」
Superπ
Superπでの性能比較
| 比較対象 |
Studio XPS 8100+Core i7-870 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
| 処理にかかった時間 |
1分2秒(62秒) |
1分3秒(63秒) |
1分8秒(68秒) |
Superπのような古いシングルスレッド動作のアプリケーションにおいても、ターボブーストMAX時の動作周波数が高いCore
i7シリーズが好成績。重処理の頻度が多い方にはCore i7-870の最大3.60GHzは魅力的ですが、一般用途ではCore
i7-860の最大3.46GHzでも十分な気もします。
参考ページ:【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その6】 CPUの処理速度を測定する「Superπ」
Capture NX2
Capture NX2での性能比較
| 比較対象 |
Studio XPS 8100+Core i7-870 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
| Capture NX2でRAWファイル100枚をJPEGに変換する処理時間 |
3分2秒(182秒) |
3分14秒(194秒) |
3分17秒(197秒) |
デジタル一眼レフでの写真レタッチ編集を楽しむなら、Studio XPS 8100+Core
i7-870がおすすめ。CPUの潜在能力に余裕があるためか、マルチスレッドに完全対応していないアプリケーションでも差が確認できました。写真1枚1枚の処理では体感できない性能差かもしれませんが、数百枚単位での一括バッチ処理だと快適さがアップします。お使いになるアプリケーションにもよりますが、体感レベルで違いがわかる場合もあると思います。
参考ページ:【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その7】 デジタル一眼レフで撮影した画像を編集する「Capture
NX2」
TMPGEnc 4.0 XPress
TMPGEnc 4.0 XPressでの性能比較
| 比較対象 |
Studio XPS 8100+Core i7-870 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
【参考】Studio XPS 8100+Core i5-750 |
軽負荷エンコードテスト
DV(720×480)→DVD形式(720×480)に変換 |
1分19秒(79秒) |
1分25秒(85秒) |
1分28秒(88秒) |
重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→ブルーレイ形式(1920×1080)に変換 |
6分56秒(416秒) |
7分20秒(440秒) |
7分36秒(456秒) |
さらに重負荷エンコードテスト
HD(1920×1080)→ブルーレイ形式(1920×1080)変換
+VBR2パス動き検索精度を最高精度にする |
14分8秒(848秒) |
15分12秒(912秒) |
17分52秒(1072秒) |
動画ファイルのエンコード作業になると、やはりCore i7-870の強さが確認できます。8分程度の動画でこれだけの処理時間差なので、長時間動画や各種設定を行うとさらに差が出ます。動画編集・収集を趣味とされている方にはCore
i7-870がおすめです。
参考ページ:【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その8】 動画を他形式に変換する「TMPGEnc
4.0 XPress」
CINEBENCH
CINEBENCHでの性能比較
| 比較対象 |
Studio XPS 8100+Core i7-860 |
Studio XPS 8100+Core i5-750 |
Studio XPS 8100+Core i5-650 |
| Single CPU Render Test |
4722 |
4586 |
4188 |
| Multi CPU Render Test |
17753 |
17062 |
13768 |
| OpenGL Standard Test |
8429 |
8326 |
7836 |
| 処理完了時間 |
0分49秒(49秒) |
0分53秒(53秒) |
1分4秒(64秒) |
8スレッド×100%で処理するアプリ環境では、Core i7-870は他のベンチマークテストよりも大きな性能差を見せつけます。シングルスレッド環境でもターボブーストが効いてます。
参考ページ:【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その9】 3Dレンダリング性能を測定する「CINEBENCH」
CPU選択のまとめ
ヘビーユーザーならCore i7-870、万人向けはCore i7-860
各種ベンチマークテストでCore i7-870、Core i7-860の性能を比較しましたが、主用途や使用するアプリケーション環境によってはCore
i7-860でも十分使えます。処理負荷が軽い用途では、体感的な差を感じることは少ないでしょう。
反面、画像レタッチ編集や動画エンコードなど重負荷処理になるとCore i7-870をカスタマイズするメリットが見えてきます。
- 下位CPUではたどり着けない最高動作周波数3.60GHzを手に入れたい
- 画像編集や動画エンコード作業ががパソコン生活の大半を占めている
- 将来長く使いたいので、できるだけ高性能パーツを搭載しておきたい
の1つにでも該当する方は、上位のCore i7-870を狙う価値はあります。

左がCore i7-870の最高動作周波数、右がCore i7-860の最高動作周波数。
下位CPUではたどり着けない3.60GHzを手に入れたいかどうかが、Core i7-870を選ぶ分岐点になりそうです。
ですが、私の一押しはやはりCore i7-860です。(笑)
DELL公式サイト 製品ページリンク
 
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詳細はStudio XPS 8100 (DELL公式ページ)をご参照ください。
【最強対決! Core i7-870 VS Core i7-860 その9】 3Dレンダリング性能を測定する「CINEBENCH」<< >>【GeForce GTX 460 VS Radeon HD 5770 序章】 Studio XPS 8100でも GeForce
GTX 460が搭載可能になった
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