かなり悩んだCPUの選択
言うまでもなく、CPUはパソコンの処理速度を大きく左右するパーツです。
そのためにも、CPUの選択は慎重に検討する必要があります。
選択できるCPU
Inspiron 640mでは、次のCPUが選択できます。
- インテル Core Duo プロセッサ T2400 (2MB L2キャッシュ 1.83GHz 667MHz FSB)
- インテル Core Duo プロセッサ T2300E (2MB L2キャッシュ 1.66GHz 667MHz FSB)
- インテル Celeron M プロセッサ 420(1MB L2キャッシュ 1.60GHz 533MHz FSB
- インテル Celeron Mプロセッサ 410(1MB L2キャッシュ 1.46GHz 533MHz FSB)
処理速度が速くて快適なパソコンを求める方は、デュアルコアCPUである「インテル Core Duo プロセッサ」を選択しましょう。
参考:デュアルコアCPUとは?
また、「とにかく安く予算重視」という方は、安価で基本性能が高い「インテル Celeron M プロセッサ」となります。
私のCPU候補について
私が選択で迷ったのは、
- インテル Core Duo プロセッサ T2300E (2MB L2キャッシュ 1.66GHz 667MHz FSB)
- インテル Celeron Mプロセッサ 410(1MB L2キャッシュ 1.46GHz 533MHz FSB)
です。
これらの上位CPUである「Core Duo T2400」や「Celeron M 420」は、それぞれ動作周波数が高いだけです。そのため、よほど負荷の高い作業でなければ、性能の差は実感できない場合が多いので、今回は購入対象外としました。
性能はどう違う?
この2種類のCPUについて、性能の違いを確認してみましょう。
CPUの種類
「Core Duo」と「Celeron」は、CPUとしての構造が全く違います。
プロセッサ・ナンバ
T2300Eや410は、プロセッサ・ナンバと呼ばれるメーカー特有の数字です。
一般的には数字が大きくなると、高性能となっており、
410よりも420、T2300EよりもT2400の方が高性能です。
しかし、CPUの種類が違うと数字の大きさで比較はできなくなりますので、あくまで参考として考える程度にしておきましょう。
2次キャッシュ
2次キャッシュとは、CPUに内蔵されているメモリのことで、容量が多い程高速な処理が可能となります。
今回の場合、Core Duoが2MB、Celeronが1MBとなっていますので、Core Duoの方が大量のデータ処理ができるということになります。
動作周波数
実際にCPUがどれだけ速い処理を行うことができるかを示す数字のことです。
しかし、比較できるのは同じ種類のCPU同士だけです。
例えば、
- インテル Core Duo プロセッサ T2400 (2MB L2キャッシュ 1.83GHz 667MHz FSB)
- インテル Core Duo プロセッサ T2300E (2MB L2キャッシュ 1.66GHz 667MHz FSB)
では、どちらもCore Duo プロセッサですので、1.83GHzの方が1.66GHzよりも高性能となります。
しかし、
- インテル Core Duo プロセッサ T2300E (2MB L2キャッシュ 1.66GHz 667MHz FSB)
- インテル Celeron M プロセッサ 420(1MB L2キャッシュ 1.60GHz 533MHz FSB
を比較しますと、動作周波数はほとんど同じですが、実際の性能はかなり違ってきます。
そのため、数字だけでなく、CPUの種類や後述する2次キャッシュも含めて、比較する必要があります。
FSB(フロント・サイド・バス)
データを転送できる速度を表している数字のことです。
CPUがどれだけ一度に大量のデータを処理できたとしても、データの転送速度が遅いと意味がありません。
ちなみに、Core Duoでは667MHz、Celeronでは533MHzとなっていますので、それだけCore Duoの方が高性能だということがわかります。
CPU選択のまとめ
このように、Core Duo プロセッサは、多くの性能において高性能だと言えます。
とはいうものの、最近の「Celeron プロセッサ」は十分に基本性能が高いので、インターネットやメール、Excelなど一般的な使用目的では全く問題なく使用できます。
私の場合は、Inspiron 640mをビジネス用途のために購入するつもりでしたので、Celeron M プロセッサを選択して、予算を重視してみました。
Core Duoの選択目的
Core Duo プロセッサはどのような使用目的で選択すれば良いのかと言いますと、例えば、動画編集やファイルのエンコード等、とにかくCPUの性能が求められる処理作業です。
ただ、このような使用目的の方は、上位機種であるInspiron 9400やInspiron 6400の方がお薦めかもしれません。Inspiron 640mはInspironシリーズのスタンダード機種であることからも、そこまで性能を求めるべきではないのです。
データの大容量化と複雑化
パソコンで扱うデータ量は年々大きくなり、それに伴う作業も複雑になっています。
現在はceleronプロセッサで十分な作業も、将来は対応が難しくなるかもしれません。
特にパソコン業界は、その性能の進化が速いので、長い目で見れば、性能に余裕を持ったCPUを選択しておくことも必要でしょう。
車で例えますと、
- Core Duo
- 高速道路を軽快に走る高級セダン
- Celeron
- 渋滞の一般道路を走る軽自動車
といった感じでしょうか。
さらに言いますと、Inspiron 640mは次世代OSである「Windows Vista」に対応する機種でもありますので、将来OSのグレードアップを検討している方は、Core Duo プロセッサを選択しておきましょう。
低価格で高性能は当たり前。
そんなInspiron 640mの後継機種はこちら→Inspiron 1420(DELL公式ホームページ)