パソコン初心者の方のための、Windows Vista対象カスタマイズ基礎知識
Windows Vista お勧めカスタマイズ 〜メモリ編〜
Windows Vistaのカスタマイズを考える場合、”パソコンの快適性”に大きな影響を及ぼす項目が、このメモリ容量の決定です。
メモリの役目
前述したCPUが計算処理を行うことに対して、メモリは一度に作業できるデータ量を決定します。
よく例えに挙げられるのが、
”メモリ容量=机の広さ”
という例え。
机(メモリ容量)が広いほど、一度にたくさんの本(データ)を開くことができるので、
- データ量が大きなファイルを開く
- 複数のアプリケーションを開く
という作業がメインの場合に、大容量メモリが必要となります。
またメモリ容量が多いほど、データ処理の効率が上がるため、パソコン操作の体感速度が向上する利点も考えられます。
ビスタは大容量メモリがおすすめ
そもそもOS(ビスタやXP)は、メモリを消費することによって、動作を可能とします。
そのため、メモリに常駐する領域が多い高性能なOSであれば、それだけメモリ容量が必要となります。
ちなみに、各OSが必要とするメモリ容量は、以下のとおりです。
項目 | Windows Vista | Windows XP |
---|---|---|
動作するための、最低メモリ容量 | 512MB | 64MB |
快適に動作するための、推奨メモリ容量 | 1GB | 128MB |
ビスタがXPに比べて、大容量メモリを必要とすることがわかります。
メモリは1GBが最低条件
DELLでは、最低条件容量の512MBでも購入することができます。
しかし、起動時間が長かったり、動作全体が鈍いなど、インターネットとメール程度でしか使い物になりません。このことからも、最低でも1GBメモリは必須だと言えます。
XP時代であれば、
「初めは512MBメモリにしておいて、しばらくしてから1GBメモリに増設という方法もあり!」
とご紹介したこともありますが、今回のWindows Vista導入に関してはおすすめできません。
おそらくすぐにでも、1GBに増設する羽目になると思います。
動画編集や画像レタッチ編集がメインの方は、2GBメモリが断然おすすめ!
上記でご紹介したとおり、1GBメモリでも一般的な作業であれば、問題ありません。
私もビスタを楽しんでいますが、インターネット、メール、DVD視聴、簡単なデジカメ写真のレタッチ編集程度であれば、支障はないと思います。
ただし、600万〜1000万画素レベルのデジカメや、デジタル一眼レフなどでRaw現像を行う場合には、1GBではおそらくモノ足りません。さらに複雑な計算処理を必要とする、高画質かつ高度な動画編集であれば、ハッキリとメモリ不足を感じるでしょう。
動画や画像などデータ容量が大きなファイルを扱う作業がメインとなる方は、是非とも2GBメモリにしておくことをおすすめします。
DELLが推奨するメモリ容量
ちなみに、DELLの公式ページに記載されているメモリ容量をご紹介すると、以下のようになっています。
- 2GBメモリ
- アプリケーションの動作がスムースになります。複数のアプリケーションを同時に使うこともストレスなく行えます。ファイルの圧縮・解凍を行いながら、画像の編集したり、音楽を楽しむことができます。
- 1GBメモリ
- Windows Aero や新しくなったビジュアルエフェクトなどに必要最低限の容量です。スムースな使用環境には2GB以上の構成をお薦めします。
文章を見ると、「とにかく2GBがおすすめ」という雰囲気ですが、インターネットや文章作成程度であれば、1GBメモリでもそれほどストレスを感じないレベルだと思います。
ただし、予算に余裕がある方、快適性を重視したい方には、2GBがおすすめであることは間違いありません。
メモリの規格について
メモリのカスタマイズを考える上で、一番大切なことはメモリの容量です。
しかし、容量以外にも性能がアップする要素がいくつかありますので、簡単にご紹介しておきましょう。
デュアルチャネルって何?
例えば、メモリのカスタマイズ項目に、
"1GB(512MBx2)デュアルチャネルDDR2-SDRAM メモリ"
と書かれているとします。
この場合、「1GB(512MBx2)」というのは、
「512MBの容量を持つメモリが2枚で、合計1GB(1024MB)」
という意味です。
次に、後に続く”デュアルチャネル”って、何かご存じでしょうか?
デュアルチャネルというのは、メモリを2枚使うことによってデータ処理を分担し、パソコン全体の処理を高める機能のことです。
メモリが1枚の場合に対して、2枚の場合は理論値で言えば約2倍ものデータ量を扱うことができるということになります。(実際は2倍も早くならないですが・・・)
このデュアルチャネルは現在の主流となっており、ほとんどの機種で選択することが可能です。ただ、「512MB (512MBx1)」という低容量メモリの場合は、デュアルチャネルに対応していませんので、ご注意ください
667MHz?PC5300?
メモリの詳細を確認すると、"667MHz"や"PC5300"といった数字を目にすることがあります。
これは、メモリのデータ処理速度を表す数字のようなものであり、数字が多いほど高速なメモリであると言えます。
もう少し詳しくご紹介しますと、DDR2-SDRAMのメモリには、チップとモジュールの二つの規格が存在し、チップはメモリの周波数(例えば667MHz)、モジュールはメモリの転送速度(例えばPC5300)を示しています。
"モジュール"や"チップ"が、難しくてよくわからないという方は、
- 533MHz=PC4200
- 667MHz=PC5300
と覚えておけば、特に内容を理解する必要はないでしょう。
ちなみに、データ転送速度の比較をしておくと、以下のようになります。
項目 | 転送速度 | デュアルチャネル時 |
---|---|---|
533MHz(PC4200) | 4.2GB/s | 8.6GB/s |
677MHz(PC5300) | 5.3GB/s | 10.6GB/s |
単位は「GB/s(Gは10の6乗)」と非常高速ですが、ハードディスクなど他周辺機器の速度が遅いので、劇的に体感速度が向上するものではありません。あくまで参考程度にどうぞ。
>>ハードディスク その1へ
参考:DELL公式ページ
Dimensionシリーズ(製品一覧ページ)
Inspiron シリーズ(製品一覧ページ)
DELLであなたにぴったりのPCを見つけよう!(特設ページ)